美術の授業って嫌いだったなー。
絵が下手だし、
何描けばいいかよくわからないし、
受験勉強してたほうがいいなー、
何でこんなことするんだろう。何のためにするんだろう。
そう思っているあなた!気持ちはよくわかります。
今回はどうして美術の授業が必要かについてお話します。
美術が嫌いになる理由
絵を書くことが嫌いになる原因はやはり劣等感と、上達法がよくわからないことが主です。
例えば、中学校クラスの廊下の掲示板とかに絵が並べて貼られたときに、
あぁ!横に並べないでくれ~
なんて思ったのではないでしょか。
小学生で絵が描くことが嫌いな子は少ないですが、中学の思春期になると、周りと自分とを比べる年になります。それでうまい子への劣等感から美術嫌いな子が生まれます。
ちょっと頑張ってみてその子より上手くなろうとしても、絵の場合上達は時間がかかるので、これがなかなかうまくいかないです。
他の例えば国語とか、英語の単語の暗記とか、数学とかの教科って得意不得意はあっても、とりあえずテスト勉強すればある程度結果が出るじゃないですか。
単語を覚えたから○○点上がったーとかって
でも美術ってそうはならないですよね?
ちょっと練習したからって目に見えて点数が上がるとはならず、上達したかがすごくわかりにくいです。それが嫌いになる一番の原因です。
それじゃあ美術の時間って何のためにあるのー?ということになります。
別に絵が描けなくても生活に困ることもないし、受験には必要ないし、
本当に要るの、、,?
美術が必要な理由
美術が必要な理由はいくつかあります。
・創造性を養う(自分で考えて行動する)
・感性を豊かにする
・他者への寛容性を養う
主にこの三つだと私は思います。
・創造性を養う
これは大体分かるなっていう感じだと思いますが、物を作る行為って例えば絵をかくときに、
ここに赤を入れたらもっと華やかな感じがしていいなーとか、
ここにこんなモチーフを入れてみようとか、自分でいろいろ考えると思います。これが重要です。
これって他の教科にはないですよね。
ほかの教科では答えが決まっている問題を考えているだけなんです。
答え合わせをしているだけです。
でも美術って、見本通りに絵を描いたりとかってほとんどしないじゃないですか。
答えがないんですよ。
答えがないからこそ自分でいろいろ考えて工夫をするのですね。
それが、自分で考えて行動する。人としての「生きる力」につながるのです。
・感性を豊をかにする
この感性って結構重要です。
それでデザインの要素に「真・善・美」というものがあります。
真=物事の本質をとらえている「真理」であり、正しいこと
善=法律、道徳的に善いこと
美=美しいこと(芸術)
この三要素を認識するということが重要ですよ。
これは美術だけではなく、普段の立ち振る舞いだとか、他の様々な仕事に影響する考え方です。
嘘やまがい物は良くない、悪いことはしない、美しい言葉遣いをするとか
これは人として豊かな文明的な生活を生きる上での大切なことです。
それを美術の時間で養っているのです。(結構壮大ですね!)
・他者を受け入れる
他者を受け入れるというのは、
他の人の作品を見たときに、同じリンゴを描いたとしてもやっぱり自分の作品とは全然違ってたりしますよね。
それで自分だったらこうリンゴを描いているけど、君のはもっと新鮮そうだねーとか、まるまるっとした感じが出てていいねとかって思うと思うんです。
それって自分と違う相手を受け入れるっていうことですよね。
その寛容性を養っています。
今の時代、グローバル化が進んでいますが、
あの国の人は嫌いとか、個人ではあの子が自分と違う意見だから嫌いとか
よくあるじゃないですか。
自分と違うひとはどんどん排除して、仲間はずれにしよう!という考えです。
そうじゃなくて、いろんな人を受け入れて、自分の考えは持ちながらも相手を受け入れましょう。
という寛容性を実は美術で養っています。
美術は思いのほか多くの仕事にかかわっている
次に就職面でのお話をします。
美術は思いのほか多くの仕事に関わっています。
美大生の主な進学先に以下のような仕事があります。
・デザイン(広告、工業製品、パッケージ、家具、店舗、照明、舞台など)
・映像(テレビ、動画編集、映画など)
・印刷業
・工芸職人
・ゲーム関係
などなど
デザイン業界はかなり大きく、美大生の多くもデザイナーになります。
将来の選択肢を狭めないためにも美術は重要。
最近はアート思考などと言って、アートの考え方を仕事に生かそうとする流れが増えてきました。
アートは問題の解決に関して、スマートさよりも、美しさやモラル、付加価値を重要視して考えます。
そのため、今までにない発想ができるという点で近年注目されています。
作ったり描いたりするのが苦手でも美術は楽しめる
たとえ絵を描いたり、何かを作ったりすることが苦手でも美術を楽しむことはできます。
美術館で絵を鑑賞したりすることはできますよね。
スポーツで例えるなら運動は苦手だけど、スポーツ観戦は楽しめる。そんな感じ。
なので、もし学校の美術の授業が楽しくなくても、将来的に美術を楽しめることはできるので、嫌いにはならないでほしいかなというのが僕の感想です。
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