ブルーピリオド7巻の感想と体験談付きで解説【ネタバレあり】

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ブルーピリオド第7巻を体験談を交えて解説していきます!

こんばんは!こざかいです!

今回はブルーピリオドの7巻を元美大生の視点から徹底解説していきたいと思います!

なお、ネタバレも多く含むので、それでもいいよ!という方のみ読んでください。

ちなみにまだ1巻すら読んだことが無い人はこちら↓

これまでの大まかなあらすじ

不良だけど優等生。でも人生につまらなさを感じていた主人公の八虎。

八虎は高校の美術の先生や美術部の先輩がきっかけで自分を表現することに目覚め、東京芸術大学を目指す。

予備校では作品の制作がうまくいかず、何度も壁にぶつかる。

だが、担当講師の大場の的確なアドバイスや、八虎のひたむきな努力で急成長を遂げる。

7巻の大まかな流れ

7巻の大まかな流れ

・晴れて芸大に入学

・大学院生の花陰に出会う

・自己紹介で挫折感を味わう

・最初の課題で展示中に作品が壊れる

・めちゃくちゃ落ち込むが、桑名マキと話して元気になる

晴れて芸大に入学

引用 ブルーピリオド7巻 講談社

6巻までの受験期が終わり、7巻では大学生活が始まりました!

いよいよという感じですね。

受験という一つの山場を越えましたが、つらいのは受験期だけではありません。

作品制作の道のりはこれからが本番です。

美大受験のためにずっっっと頑張ってきて、やっと合格した八虎にとって、自分が芸大生というのは実感がわきません。

八虎は入学までの間ずっとデッサンしてましたね笑

しかも描いてるのはりんご一個(!)なのでなかなか病的な印象です。

2週間で46枚は描きすぎ(笑)1日3枚以上描いている計算ですね。

僕が美大に合格したときは実感があまりなく、ずっと家でごろごろしてました。

花陰先輩に出会う

引用 ブルーピリオド7巻 講談社

芸大の校内で入学式に向かう前に、ある女性に出会います。

「花陰真理亜」

彼女は大学院生で、八虎と世田介くんの3人で一緒に飲みにいくことに。

飲み会の会話の中で、プロを目指す高橋にとって「芸大は通過点である」との話が出ました。

それに対しての花陰さんのセリフが印象的です

「大学でしかできないこと、できない経験は必ずあるんだよ」

これから八虎たちの大学生活の出来事を予感させる言葉ですね。

実際、美大は予備校でも独学でも勉強できないことが多く学べます。

それは自分の作品の制作以外にも、アートの歴史や、他の学科の授業を受けられたり、サークル活動など多くあります。

一見無駄なように見える授業でも、体験しておくと自分の作品制作の引き出しが増えて、作品にいい影響を与えることもあります。

引用 ブルーピリオド7巻 講談社

花陰さんとの飲み会の後、割り勘で払おうとする八虎に花陰はこんなセリフを残します。

「谷口くんが作品で稼いだお金でしか受け取らない」

八虎がアーティストになることを予感させる一言ですね。

大学で作る作品と売れる作品は必要なことがまた違うので、その点はのちに描かれそうですね。

大学でいい作品を作っても実際に作品が売れない、、ということも多々あります。

自己紹介(作品紹介)

引用 ブルーピリオド7巻 講談社

大学での自己紹介の様子です。

最初に自分の作品の紹介を行います。

ここでは八虎がショックを受ける場面です。

みんな作品がうまい下手ではなく、何が好きか、何をやりたいのかを話して自己紹介をしているのを聞いて、八虎はそれについて何も言うことが出来なくなってしまいます。

実際、現役生で受験をすると絵を上達することだけに必死になって、自分と向き合う時間が少ないんです。

現役生は高校が終わってから予備校に通うので、平日は毎日4時間ぐらいしか絵を描く時間が無く、とてもじゃないけれど自分のことは考えられません。

逆に浪人すると、時間に余裕ができるので、日々の課題をこなす中で「なぜ美術をやりたいのか」「自分はどんなものが好きなのか」など自己分析をするようになります。

そのため、このようなことになってしまうんですね。これは実際によくありがちな光景です。

初の講評

引用 ブルーピリオド7巻 講談社

自己紹介の後、初めての課題を行いました。

自分なりに「受験の絵を捨てる」「新しいことを探す」ということを模索した中で制作した作品を展示しました。

しかしなんと講評中に作品が破損。

この漫画のように実際は、作品の展示中に作品が壊れることって本当によくあります。

はじめての素材を使うとその素材の扱いになれずに、接着が弱くて外れてきたりとか、

立体物は自立できずに壊れたりとか。

特に電子部品を使っている、動く作品とか映像系は壊れやすいですね。

作品の制作も大抵講評のぎりぎりまで制作しているので、展示できるかの確認を怠って今回のようなケースが起こります。

僕はこれを読んでいて、昔を思い出し胸が苦しくなりました(笑)

引用 ブルーピリオド7巻 講談社

「ひどいね。講評しなくていい?」

この時の八虎を担当した教授の一言もなかなか辛らつですが、プロとしてはできて当たり前の世界です。

作品は展示するまでが作品なんです。

展示したときにどのように見えるのか、作品の高さはこれでいいのか、この場所でいいのかなど神経をとがらせます。

そしてそもそも作品が壊れていたり、未完成だったりするものは論外なんです。

僕の美大在学中の体験談として、作品が講評までに終わらない子もたまにいました。

僕のいた学科は工芸系の科だったので、作品の制作に時間がかかることが多いんです。

なので作品が仕上がらず、講評では未完成の作品が展示。

そして泣き出してしまう子がいて、教授も何も言えずにスルーみたいな感じでした。

桑名さんとの再会

引用 ブルーピリオド7巻 講談社

初めての課題でショックを受けて落ち込んだ八虎は一人で動物園に向かいます。

そこで、予備校時代の同期の桑名さんと再会します。

その時の印象的なシーンがコレ。

なぜ予備校で一位をとり続けた桑名さんが藝大に落ちたのかを物語るシーンです。

一位をとり続けた自分から変わることが怖くて、本番の2次試験で描くことが怖くなり、予備校時代の再現をしてしまいました。

実際、予備校の時にどんなに絵がうまくても、試験になると失敗する人はいるんです。

僕はそのタイプでした。

普段ならできることなのに、試験になるとびびってうまくいかなくなる。

試験の時に変わることが怖くなり、野球で言うところの送りバントをしてしまうんです。

送りバントでは、ホームランには敵わないです。

「ほんとはなんだってやっていいんだよね」

作品の制作に対して悩みが晴れたときの八虎のセリフです。

この言葉は僕はすごく共感しました。

ほんとそう、、!ほんとそうなんです、、!

作品制作は悩むと本当にきりが無いんです。

「これで完成でいいのか」「自分の作品が陳腐な気がする」「もっととびぬけたアイディアの作品を作らなきゃ」

こんなのを考えるとそのまま沼にはまってぬけ出せなくなり、作品の制作ができなくなってしまいます。

答えの無いものをずっと考えていても結局作品が完成するわけではないんです。

なので、この沼にはまってしまったときは今回の八虎のように、自分のやりたいこと好きなことを気楽な気持ちでやっていくことがベストなんですよね。

ブルーピリオド7巻まとめ

7巻では八虎の大学生活の悩み編でした。

予備校の時の目標に向かって必死に進む感じとは違って、よくわからない中をもがいているような感じでした。

藝大の現役合格特有の悩みがここで顕著に出ましたね、、、!

ここから八虎がどのように作品に向き合っていくのかがとても楽しみな展開です!

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