絵の相場は?価格はいくらに設定すればいいの?

作品の買い方・選び方
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作家になって結構悩むのが、「価格はいくらに設定すればいいのか」問題です。

安くするのは嫌だし、かといって高くても売れないし、、

と、言うわけで今回は絵の価格の設定についてお話しします。

絵の価格の相場は?

絵の価格の相場は一般的に若手の油絵や日本画、アクリル画で額装無しの場合、1号あたり8000円から12000円が多いです。

※号というのは、作品サイズの単位です。なので1号あたり10000円の場合、8号サイズの作品の価格は80000円です。

彫刻などの場合は価格の基準がつけにくいため、今回は話で触れません。

価格を間違えるといくら絵が売れてもなかなか余裕ができなかったり、むしろ赤字になっていくので気を付けましょう。

1号あたり10000円の基準

1号あたり10000円と聞いて、「ちょっと高くない?」と思うかもしれません。

私も初めはそう思いました。ですが、全くそんなことはありません!

例えばA4サイズの絵に4日かけると日給換算で1日1万円だとして、4万になります。

それに材料費や送料、宣伝、展示などにかかるコストを考えると高くはないです。

なので、1号あたり10000円以上でも購入してもらえるように、作品のクオリティを上げたり、付加価値をあげる必要があります。

また、人によっては絵を描くのにかなり時間がかかる人もいます。

その場合作品の値段が高くなりすぎますよね?

当然、高いと売れないので、その時は複製画にして販売する必要があります。

ギャラリーでの手数料は大きい

ギャラリーで展示する場合、特に企画ギャラリーだと手数料が大体半分取られます。

作品の価格はどこで展示する場合でも同じ価格にしなくてはいけないので、基本は企画ギャラリーで展示することを想定して値付けをするといいです。

なので、50%を手数料でとられてもぎりぎり大丈夫ぐらいで最初は値付けをしましょう。

50%はかなり高いと思いますが、ギャラリーも顧客への対応や宣伝、作品展示などを行うので仕方ないですね。

企画ギャラリーで展示するには採算が取れないという場合には、自分でSNSを駆使するなどして販売するしかありません。

作品の価格の例

ここで私の作品の価格の内訳を話します!

(あまり話したくはないですが、笑)

私の場合、オーダーをいただいたらA4サイズで4万円です。

時間はなんとか2日で全て描きあげます。

価格A4サイズ4万円

・人件費2万円(2日 制作時間+対応)

・材料費1200円(パネル、絵の具、吊り金具等)

・梱包費1500円(箱、緩衝材)

=合計 22700円 +利益 (16300円)

40000円から22700円を引いた差額(16300円)が利益になります。

ただ、実際はそこから税金や雑費が引かれます。

とはいえ購入者目線に立つことも大切

上記ではあくまで作品の制作と費用から金額を算出しました。

ですが、実際は作品がどの程度であれば売れるのかで考慮する必要があります。

例えば、F4号ぐらいの作品だと、特に無名な場合は3~5万円程度が限度だと思います。

ギャラリーなどで展示した時に、一般の方がふらっと来て購入できる金額はこれぐらいが限度。

小さい作品を買いやすくするために高い作品を混ぜる方法はアリですが、主力で売りたい作品は3~5万円以下に抑えた方が良いです。

これは僕が展示したギャラリーのオーナーの方がおっしゃっていたのですが、まずは自分でほかの作家の作品を買ってみることが大切とのこと。

そうすると、このぐらいの作品ならいくらまで出せるかという、作品とお金に関してシビアに考えることができる。

このように言っていました。

こざかい
こざかい

作品の価格はどこで展示販売をするのかにもよります。

例えば、mineやクリーマのようなハンドメイドショップだとかなり安くないと売れないですし、貸しギャラリーだと3~5万円前後、百貨店では5~10万円など。

展示する場所に合わせて、作品の大きさと価格設定を考えます。

作品の価格が高すぎて全く売れないよりは、少しずつでも売って実績を作っていく方が大事なので、価格は慎重に決めてあげる必要があります。

作品はどのぐらい頑張ったか(過程)で価格を決めるのではなく、どのぐらいの質に見えるか(結果)で決めましょう

普段からギャラリーに通ったりして、ほかの同じぐらいの経歴の作家で自分と似た作風の人がどの程度の価格をつけているのかをリサーチしておいた方がいいです。

また、ギャラリーで展示するときに、オーナーと相談しながらつけるのもありですね。

おすすめの本

最後におすすめの本を紹介します。

それがこの「職業は専業画家」という本。

この本はサラリーマンだった著者がどうやって下積みを積んで、画家として自立していったのかの過程が詳細に書かれています。

かなり再現性も高く、すぐに実践できるような内容ばかりでした。

価格の決め方や、ギャラリーの選び方、どのように評判を作っていくのかが書いてあるのでぜひ読んでみてください。

美大ですら教わらないないようばかりです、、、!

こざかい
こざかい

作品の売り方の本は本当に数が少ないです。

その中でもこの本は最もわかりやすく丁寧に書かれているので、これから画家として、アーティストとして生計を立てたい人には全員におすすめできます。

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