ヨハネスイッテンの色彩論について簡単にどんな本か解説していきます!
今回はある本の紹介をしていきます。
その本とは、「ヨハネスイッテン 色彩論」!
ちょっと昔の本で固い感じがしますが、今の40代以上のデザイナーの多くは持っているんじゃないかというほど有名な本。
その色彩論の本ですが、著者についてや、本の内容をざっくりと説明していきたいと思います。
ぜひ購入前の参考として読んでいただければ幸いです。
ヨハネスイッテンの色彩論はデザイン業界では最も有名な色彩に関する本です。
ヨハネスイッテンの色彩論について
ヨハネスイッテン 色彩論は著者がヨハネスイッテンで、訳者が大智浩さん。
第1刷の発行が1971年(50年前、、!)
第20刷の発行が2010年になっています。
現在、Amazonの中古本でも価格がほとんど下がらず、高値で取引されている本です。
定価が3500円ですが、中古でも2000円以上します。
人気な専門書なので、値段が下がりません。
著者のヨハネスイッテンとは?
ヨハネスイッテンについて知らない人も多いと思うので、どんな人物か解説していきます。
イッテンはスイスに生まれてドイツで活動していた人物で、職業は芸術家、理論家、教育者。
画家に師事したのちにドイツで絵画学校を設立し、自身もアーティストとして活動。
独自の造形論や色彩論をもち、現代のデザインの源流ともなるバウハウスで講師も行っていました。
芸術家が書いた色彩論ということなんですね!
バウハウスについて
バウハウスはドイツの工芸職人や芸術家たちの総合的な教育機関のようなもので、
現代のいわゆるモダンデザインはここから生まれました。
デジタルコンテンツの基礎を作ったり、
IKEAをはじめとする工業製品、コンクリート建築、レゴブロックの源泉ともなっています。
今日のデザイン教育の基礎もこのバウハウスからうまれました。
現代で販売されているインテリアは特にこのバウハウスがもとになっています。
バウハウスの教育自体もデザインの基礎として、今では多くの美大で採用されています。
ちなみにヨハネスイッテンの他にも有名なパウルクレーやモンドリアン、カンデンスキーもこのバウハウスの運営にかかわっていました。
ヨハネスイッテンの色彩論はデザイナーの多くが持っている本
そんなバウハウスで教えていたヨハネスイッテンの色彩に関する理念をまとめたものがこの”ヨハネスイッテン 色彩論”という本なのです。
バウハウスの教育や現代のデザインがここに詰まっているといっても過言ではありません。
そう考えるととてもすごい本に見えてきますよね。
僕自身、この本に出会ったのが、美術予備校に通っていた時でした。
予備校の講師の方に勧められて読み、衝撃を受けた本です。
この本の内容に沿って色彩の勉強をしていました。
ヨハネスイッテンの色彩論の目次と内容
イッテンの色彩論の内容は以下のようなことが書かれています。
・色彩の要因と効果
・色彩調和
・主観的色彩の特性
・カラーデザイン理念
・色相環
・色彩対比
・混色
・形と色の関係
・色彩の印象
など
デザインの基礎という感じで、バウハウスの教育に元づいたアカデミックな内容になっています。
美大の大学の講義のような学問としての色彩を学べます。
ヨハネスイッテンの色彩論は他の色彩の本とどう違うのか
色彩に関する本は現在はたくさん出版されています。
ですが、ヨハネスイッテンの色彩論はそれらとは決定的に違うポイントがあります。
・著者自身が芸術家であること
・色の効果について、人がどう感じるかについて詳しく書かれている。
・全体的に内容が深い
ヨハネスイッテンの色彩論は現代の実用書のような色彩学(色彩検定やカラーコーディネーターのような)ものとは違い、かなり主観的な感じがします。
例えば、色の対比効果についての説明でも、どのような効果があるかについての説明はもとより、その心理的な効果について詳しく書かれています。
現在の実用書の色彩論は専門学校やセミナー、イッテンの色彩論は大学の講義のような感じで違いますね。
すぐに何かに役だつというよりは後々役立つといった感じで、よりアカデミックであるといえます。
実用書ではなく、専門書といった感じです。
ヨハネスイッテンの色彩論を購入するならAmazonがオススメ
ヨハネスイッテンの色彩論は中古でも値段があまり下がらず、普通の書店ではまず置いていない本です。
そのため、購入には現状、Amazonが最適です。
もし、美術やデザイン職に就いている・就いてみたいのであればこの機会にぜひ購入してみてはいかがでしょうか。
この色彩論はおそらく重版はあまりされないため、絶版しないうちに購入をオススメします。
イッテンの色彩論は生涯、手元に持っておきたい本のため、あまり中古市場にも出回っていないです。
補足 初心者向きではない
ヨハネスイッテンの色彩論は美大生やすでにデザインや美術の仕事に関係している人であればとてもオススメできる本です。
ですが、今までそれとは無縁で、これらからデザインを学ぶための最初の本としては少し難しく、興味がわきにくい部分もあります。
そのため、そのような人は色彩検定の3~2級の本を先に読んでおくと興味がわきやすいかなと思います。
色彩検定の本は僕は色彩を学ぶ上では一番わかりやすく、現代でどのように役立つのかも書かれています。
なので、興味がわきやすくて初心者にオススメしています。
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