美大の講評って何をするの?
今回は知られざる美大の講評についてどんなことをするのか解説していきます。
僕自身は武蔵野美術大学を出ており、その時の経験をもとに具体的に書きました。
他では書いていないようなことも書くので、美大について興味のある人は是非参考にしてみてください。
講評でやること
美大の講評は作品についてプレゼンをし、その作品について教授たちが質問をしたり意見を言う会です。
大体課題の最終日が講評の日になっており、その課題の作品をまとめて講評します。
作品の講評では、まず作品の展示を行います。
展示の状態ですでに講評は始まっており、ギャラリーや美術館で展示するように緊張感をもって展示しなくてはいけません。
(例えば、絵画作品なら作品とキャプションの高さをみんなでそろえる、立体作品は台座の高さや色、配置の仕方など。)
講評でも展示の状態についてもけっこう突っ込まれたりして、展示の状態が悪いと作品の話よりも展示の話で終わってしまうので、気を付けてなくてはいけません。
また、作品に加えて、作品を説明するためのキャプションや写真、資料も併せて展示する場合があります。
キャプションも含めて作品なので、こちらも気が抜けません。
展示は結構難しいです。僕は苦手でした。
講評のプレゼンでは作品のコンセプトや技法についてを中心に5分前後で話します。
美大受験の作品の講評ではこのプレゼンはありませんが、美大は作品にコンセプトを求められます。
なぜその作品を作ったのか、なぜその題材なのか、なぜその技法を使ったのかなど。
なるべく簡潔にわかりやすくまとめて話します。
このプレゼンは結構緊張しますね。
美大の人は話すのが苦手な人も多いのでこのプレゼンは最初は苦労します。
最後に教授からのコメントや質問が入ります。
この時に結構突っ込まれたことを言われたりするので、事前にある程度質問を想定しなくてはいけません。
講評は結構しんどい、、!
というわけで講評についてですが、学生からすると結構しんどいこともあります。
僕自身、自分でいうのもなんですが作品の質は毎回良かったものの、講評はどうしてもおなかが痛くなる思いで過ごしていました。
作品は2週間から1か月かけてずっとそのことばかり考えて集中して作り、割と本気。
なので、ちょっと評価が良くないと相当へこみます。
何を言われるのか毎回どきどきです、、
作品の出来が自分でもわかるくらい良くないときはさらに辛いと思います。
僕の友人は作品の完成が間に合わず中途半端に展示したため、講評がスルーされたり、「もうちょっとがんばろうね」の一言で終わったりもしました。
その時の友達はうつむいたまま、「はい、、」「そうですね、、」とかそんな感じ。
そのような講評を見ている側もつらいです。
また、ほかの人の作品が良く見えて、自分の作品と比較してへこんだりもしますね。
展示の日や講評の日はみんな顔がなんか疲れていました。(笑)
講評の後も、講評の出来によってその疲れが長引くかが変わってきますね。
4年間の集大成である卒業制作の時はその喜怒哀楽も一層強くなります。
コメント