今回は家でできるガラス工芸の種類と道具について簡単に解説していきます
ガラスで作った作品は趣味としてはハードルが高めですが、完成度が高く見えやすく、人にも自慢しやすかったり、フリマサイトで販売できたりもします。
なので、モノ作りが好きな人にはぜひやってみてほしいですね。
僕自身は大学で金工を学んでいたので、ガラスも使ったことがあります(金工の技法の中にガラスを使うものがあるため。)
その経験をもとに、家でガラスを扱う技法にどんなものがあるのかを解説していきます。
電気炉を使う
ガラスは電気炉を使った技法も多くあります。
電気炉というと大型のものをイメージするかもしれませんが、じつは家におけるような小型のものもあります。
高いものだと数十万円しますが、安いものだと5万円台から買えますね。
小型の電気炉では、七宝とキルンワークができます。
家で使える小型の電気炉のおすすめはこちらで解説しています↓
七宝
七宝は金属などの下地の上にガラスの粉をのせて焼成する技法。
焼くとガラスが溶けて固まり、きれいに発色します。
僕も大学で行ったことがあります。
七宝も銀線を使った有線七宝にするとはっきりとした模様を作ることもできます。
七宝の下地に使う金属は市販されているものを使うのがおすすめ。
自分で作ることもできなくはないですが、別に金工用の道具が必要になります。
七宝用のアクセサリーパーツは下記のような販売店で購入できます。
自分で作るのはかなり大変なので(騒音とか)買ってしまった方がいいですね。
南里金属製作所
キルンワーク
キルンワークは固形のガラスを電気炉の中で溶かして固める技法。
自然の重力に任せてガラスが溶けていき、面白い模様が生まれます。
七宝と違い、地の素材は必要としません。
パッチワークのようにガラスが大まかに溶けて固まるのが特徴で、ポップでかわいい感じの印象になりやすいですね。
キルンワークでは、お皿やアクセサリーを作ることができます。(お皿は大型の電気炉が必要です。)
完成後の研磨なども必要ないので作業量も少なく、かなり手軽に作れるのも魅力的。
片付けや掃除も簡単です。
キルンワークは電気炉の代わりに大型の電子レンジを使える専用の道具もあります。
費用も安く済み、大がかりではなくなるので家庭用ではめっちゃおすすめ。
例えばこのようなキットがあります↓
パートドヴェール
パートドヴェールは石膏の型の中にガラスの粉を詰め、焼成して成型する方法です。
鋳造の技法ですね。
原型は油粘土や木など、石膏でかたどれるものなら何でもOK。
この技法には比較的大きめの電気炉が必要です。
石膏を使ったり釜が大きくないといけないので、家のこの技法を行うのは難しいですが完成後はかなり美しい作品になります。
技法の性質的に比較的大きめの作品を作るのに向いています。
例えば小物入れやペーパーウェイトなど。
バーナーを使う
バーナーを使う技法もあります。
電気釜は家に置けない!という人でも手軽にできる方法なのでおすすめです。
主にトンボ玉などのホットワークができます。
バーナーは携帯ボンベと家のガス栓を使う2種類があります。
携帯ボンベは手軽で便利ですが、長くガラスを趣味でやるときは家のガス栓を使うもののほうが経済的。
ガス栓を使ったバーナーのほうが燃焼がしっかりとするので、ガラスにススが入りにくくなります。
トンボ玉
トンボ玉はステンレスの棒に溶かしたガラスを巻き付けて、丸く成型する方法。
形がビーズ状になるので、ネックレスやストラップにすることができます。
最初はきれいに丸くならなかったり、急に熱してガラスが割れてしまったりとテクニックが求められる技法です。
ですが上達すると、トンボ玉の表面や中に細かい複雑な造形もできるのでけっこう奥が深い技法でもあります。
トンボ玉は電気釜のように大きな道具は必要なく、家で行うにはおすすめの技法。
アクセサリーが作れるので、作品が自分で使いやすいもうれしいポイントですね。
必要な道具はこちらで解説しています↓
グラスリッツェン
グラスリッツェンはガラスの表面に傷をつけながら絵を描いていく技法です。
道具はペンの先にダイヤモンドの刃がついたもので、ペンでひっかくように彫っていきます。
紙に鉛筆で書くようにスイスイとはいかないので、かなりじっくり作業する感じになりますね。
必要な道具もかなり少なく、取り組みやすいのでおすすめ
詳しくはこちらで解説しています↓
グラスリッツェンは自分の画力に大きく左右されるので、なるべく下絵とかはネットでダウンロードしたり、本を買って使うのがいいですね。
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