作品のカビ対策
今回は作品のカビ対策についてザックリ解説していきます。
アート作品は工業製品ではないので、カビなどの影響を受けやすいです。
そのため、自分である程度管理をする必要があります。
カビやすい素材
カビやすい素材は、紙、絵画の木製パネル、日本画、木彫などで、茶色いシミのようにかびることがあります。
表面処理の方法でカビやすさも変わりますが、作家によってやっていたりやっていなかったりなので、気を付ける必要があります。
・ほこりは大敵
カビはホコリをかぶるとかなりかびやすくなるので注意しましょう。
絵画を平置きにしていたり、彫刻作品を置いているときは定期的にほこりを払ってあげる必要があります。
柔らかいほこり取りを使ってあげましょう!
・空調で対策
湿気対策で空調にも気を付けてあげると良いです。
九州国立博物館では下記のように記載されています。
展示室では温度を夏期26℃、冬期22℃、湿度を通年55%RHに設定しています。一日の温度変化の最大は4℃以内、湿度変化は7%以内、ケース内は3℃以内、湿度は2%以内に保つように調整されています。細かい調整はケース内に調湿剤をいれるという形をとり展示した品になるべく負荷をかけないようにしています。一方、博物館の心臓部、収蔵庫内の温度は夏期24℃、冬期22℃に設定して、湿度各を部屋で文化財の性質によって分けています。例えば漆器は60%RH、絵画は55%RH、金属は50%RH以下にするなど材質ごとに管理の方法が異なっています。他にも温度は一日あたり最大変化でも1℃以内、最大湿度変化は5%以内になっています。またここでは空調以外に一面を覆う白木の壁によって湿度が保たれているのです。
九州国立博物館 https://www.kyuhaku.jp/museum/museum_himitu01-01-06.html
26℃~22℃の間で、湿度が55%程度が最適とされていますね。
乾燥させすぎもよくなく、絵画の場合はひび割れや変形の恐れがあるので注意しましょう。
美術のコレクターは専用の部屋を作って空調管理している方も多いです。
倉庫にしまう場合は空調をきかせてあげたいですね。
・額装する
額装できる作品は額装してしまった方が、ほこりを避けられるのでなるべくした方がいいです。
額装は自分で額を買って行うのもいいですし、近くの額装屋にもっていけば任せることもできます。
額装屋はホームセンターや、百貨店の中に入っていることが多いので、のぞいてみると良いですね。
額は作品の形態によっていくつか種類があります。
よくわからなければ額装屋で相談してみましょう。
・箱にしまうより展示した方がいい
湿気対策も兼ねて作品はなるべく展示していた方がいいです。
箱にしまったままだと湿気がこもってしまい、いつの間にかかびていた、、なんてことがよくあります。
なので、展示していた方が永く保ちやすいですね。
箱にしまっている場合は半年に1回ぐらい定期的に取り出してメンテナンスをしましょう。
・防カビスプレーをかける
場合によっては作品に防カビを施すこともいいと思います。
僕は自分の一部の作品(立体の紙製作品)には防カビスプレーを吹きかけています。
使っているのがウメハラのカビ守護神。
ちょっと高いのですが効き目はかなり高く、これを吹きかけたものは今のところ数年たってもカビが生えていません。
絵の表面にかけるかはかなり微妙なところですが、木製パネルの裏とかには使えますね。
作品に影響がなければこれを吹きかけるのもありだと思います。
これは作品ごとに状況が異なるので、自分で判断する必要があります。
吹いた後はよく乾燥させましょう。
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