こんばんは小堺です。
今回は子供にどのように美術を教えるかについて話していきたいと思います。
この記事は、
・自分の子供に美術の教養をつけさせたいけど、まずどのようにするかわからない人
・子供がよく絵を描いているが、どのようにアドバイスすればいいのか分からない
こんな人向けです。
子供がアートを学ぶ意味
子供がアートを学ぶ意味について考えてみましょう。
まず、美術教育的には
・感性を育てる。
・自分で考えて工夫する力をつける
・自分と異なる他者を尊重する
主にこの3つがあります。
「自分で工夫する力を付ける」というのは、
美術や図工で作品を作っているときに、どうすればよりよくなるかを考えますよね?
もっとこうすれば「かっこよくなる」とか「かわいくなる」とか
それを自分の頭で考えていくプロセスによって、将来社会に出たときに自分で考えて行動するということにつながってきます。
「自分と異なる他者を受け入れる」というのは、
例えば同じテーマで作品を作った時に、出来上がる作品はみんな違います。
それをお互いに”鑑賞”をします。
「君のここがいいねー」、「ここをこんな風にしたんだー」
とか。その自分と違う人の作品を鑑賞することによって、他人を尊重できる人になるというものです。
美術教育的にはこのような考えですが、
まずは、「子供の好きなことを伸ばしてやりたい」とかそれに協力したいというのが親心だと思います。
ただ、注意してほしいのは、子供に美術を教える場合、「技術が上手くなる」ということを目的にしてはいけません。
美術はあくまで「表現」であって、「技術」ではないためです。
「美術=技術」という風に教えてしまうと、感性は全く育ちませんし、むしろ逆効果になります。
リアルに描けるだけで感性が無い、、、、なんてことになり、
子供のほうも嫌になってしまう場合があります。
技術指導に関しては美大受験するというときでいいです。
絵がうまい=リアルという考え方についてはこちら↓
子供に絵を教えるには何をするか
子供に絵を教える場合、
・美術館に行く
・絵を褒める
・良い体験をさせる
おおまかにこんな感じです。結構当たり前なことばかりですが、詳しく解説していきます。
美術館に行く!(おすすめの時間帯は?)
美術館に行くのはいい作品を見るということが目的です。
感性というのは、今まで見たものの経験が蓄積されて出来上がるものなので、
美術館やギャラリーなどでい作品を見るというのがいいです。
また、行くときのポイントとして、人が少ない時を狙いましょう。
人が混んでいると、背が低い子供の場合作品を見れません。
おすすめは比較的に人の少ない常設展に行くのがいいでしょう。
また、時間は美術館の始まる朝がいいです。
工芸作品とかだと、大抵台の上に展示されていて、とても見づらいので避けましょう。
絵を褒める!(褒め方に注意)
子供が絵を描いたときに褒めるのはとても効果的です。
ただし言葉には注意しましょう。
禁止キーワードは「上手いね」です。
なぜ「上手いね」はダメなのか
それは「上手いね」は技術を褒めているだけだからです。
褒める場合は「頑張ったね」と言ってあげるほうがいいです。
この言葉には、子供が作品をどのように工夫したかの「過程」を褒めているので、子供の側からすれば、ちゃんと見ていてくれたということになります。
また、美術教育の 「自分で考えて工夫する力をつける」という点で効果的です。
絶対にやめてほしいのは、冗談でもからかったり、けなすことです。
よく美術教科以外の先生とかが生徒に言いがちなこの言葉ですが、
例えば、本人がかわいく描いたのに、「あんまりかわいくないな~」とか
言う側からすれば何気無い一言ですが、これは美術が嫌いな子供を作る原因のナンバーワンなので絶対にやめましょう。
いい体験をさせる。
これは美術館に行くのと近いですが、
例えば海に行くとか、山に登るとか、行ったこともないアトラクションをするとかです。
また、遠出をしなくても、空をずっと眺めてみるとか、外の音に耳を澄ませてみる。などもいいですね。
その体験を”感じ取る”ということが重要です。
それはわくわくするような体験でもいいですし、夕陽を眺めてみるなどの静かな体験でもいいです。
それを肌で感じることによって感性が育ちます。
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