混色で色を濁らせない方法
今回のテーマは色を濁らせないで作る方法です。
絵の具や色鉛筆で色を混色するときに、思ったよりも濁ってしまうことってありますよね。
その原因はいくつかあるので、それを簡単に紹介します。
これを知っておくだけで、自分の思い通りの色が作れて最高の絵を描くことができるので必読。
なぜ混色したときに色が濁る?
なぜ混色した時に濁るのかですが、いくつか原因はあります。
その原因をいくつか下記にまとめました。
濁る原因
・鮮やかな色を使っていない
・混ぜる色の中で白と黒が混ざっている
・色を複数混ぜすぎている
・色の3原色のイメージが違う
・鮮やかな色を使っていない
そもそも鮮やかな色を使って混ぜていないのも原因の一つです。
1色の鮮やかそうな赤でも、複数の色を混ぜて作られている(複合顔料といいます)ことが多く、鮮やかでないことがあります。
一般的に高級なメーカーほど絵の具は鮮やかになっており、複合顔料ではなく、一つの顔料のみで絵色を作っている単一顔料の絵の具も作っているメーカーもあります。
鮮やかな絵の具を扱っているメーカーとして、
油絵の具であればアムステルダムのレンブラント、アクリル絵の具ならターナーなどがあります。
少なくとも学童用や100円ショップで手に入る安価な画材では鮮やかな色を作るのは難しいかなと思います。
発色の良い高級な画材はこちらの記事でまとめました。
・混ぜる色の中で白と黒が混ざっている
混ぜる色の中で白と黒の色が合わさってしまうと濁る原因になります。
そんなことしてないよ!という人もいるかもしれません。
ですが、絵具自体にもともと白や黒が混ぜられている(正確には色のトーンが落ちている)ものがあるのでよく確認してみましょう。
明清色と暗清色について
補足ですが、色には白だけ混ぜられたものを明清色、黒だけを混ぜたものを暗清色と呼びます。
明清色同士、暗清色同士だと色が濁りにくくなります。
・色を複数混ぜすぎている
当然ですが、色を混ぜすぎると濁りやすくなります。
数が多くなるほど、鮮やかさを落とす可能性が増えるためです。
鮮やかな色を作るには2色だけで作るのがベスト
・色の3原色のイメージが違う
綺麗な色を混ぜて作るには色相環と3原色をまず理解する必要があります。
色相環とは、鮮やかな色で作られた色相のグラデーションの輪のことで、理科や美術の本で見たことがある人は多いはず。
この色相環で近い色を使うほど色は濁りにくくなります。
色を混ぜるときは大体中心から30度ぐらいまでの間の色を混ぜると良いです。
色の3原色と心理的な3原色の違い
イメージの中の三原色と実際の三原色は違うときがあります。
三原色=赤、青、黄と思ってしまいますが、正確にはシアン、マゼンタ、イエローです。
これは大きく違うので注意しましょう。
イメージの中の三原色で色を作ってしまうと、混ぜる色の色相が思ったよりも離れてしまい、濁る原因になります。
普通に絵の具を買うと、シアン、マゼンタの色は持っていないので、そこも勘違いしやすくなる原因かなと思います。
絵の具と色の表記
絵の具にはその色を表すための記号が記されておりその色の明るさや鮮やかさが分かるようになっています。
それを知ると、鮮やかな色を作るときの助けになるので覚えておくと良いです。
代表的な表記はマンセル記号で、これは世界で共通の記号。
例えばターナー色彩のHPではこのように書かれています。
マンセル記号の表記は色相・明度・彩度の順で表されます。
5YR3.2/3.4と書かれていた場合、5YRの色相、3.2の明るさ、3.4の鮮やかさを持つということになります。
それぞれの数値はこのようになっています↓
・色相
数字+アルファベットで表記される。アルファベットはgreen、yellowなどの頭文字で色を表しており、数字は一つの色の中でどのぐらいの黄色や緑なのかを細かく色相を定義している
・明度
1~9.5の間で表記され、ya1が黒、9.5は白で表される。数字が大きいほど明るい
・彩度
1~14の間の数値で表記される。色相によって彩度の最高値8~14の間で異なる。
例えば黄色の彩度は最高14,青緑だと約8
詳細はウィキペディアで→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%AB%E8%A1%A8%E8%89%B2%E7%B3%BB
このマンセル表記は絵の具のパッケージやチューブに書かれていたりするので見ておくと良いですね。
色をもっと詳しく知る記事はこちら
色はかなり奥が深い分野です。
もっと知るために、このブログ内の関連記事を紹介します。
ぜひこちらも参考にしてみてください↓
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