重畳遠近法とは?
重畳(ちょうじょう)遠近法とは、もっともよく使われる遠近法の一つです。
ものとものを重ねることで生まれる遠近法で、重なりから物の前後感を表現します。
最もわかりやすい遠近法
重畳遠近法は遠近法の中ではもっともわかりやすいものです。
物と物とが重なっていればいいので、見た目にもかなり理解しやすいですね。
子どもも描ける遠近法ですね!
ほかの遠近法は遠近感を実際よりかなり誇張しないといけないものが多く、
少ししか差のないものの遠近感を出しにくいです。
ですが重畳遠近法は重なっているかどうかだけで、視覚的ににわかりやすいため、遠近感の差がほとんどないものも表現できたりしますね。
これも重畳遠近法の特徴の一つだと思います。
また、遠近法には下記の種類がありますが、その中でも重畳遠近法は形に関する遠近法です。
ほかの遠近法は下記の記事に書いたので、合わせて読んでみてください↓
あえてものが重なるような構図を作る
重畳遠近法自体は普通に絵を描くだけでも自然と使われる遠近法ですが、特に静物画には重要な遠近法です。
静物画は他の遠近法が若干使いにくく、風景画などと比べて狭い空間の中での遠近法を表現する必要があるので、重畳遠近法が重要だと思います。
モチーフを構成する際にも、モチーフ同士の重なりにはかなり気を使いますね。
補足 物と物をぴったりとくっつけてはいけない
補足として、絵画の構図の注意点を書いておきます。
基本的に、物と物は全く重ならないか、しっかり重なるかのどちらかにすることがとても大切。
やってはいけないのが、ぴったりと接するようにしてしまうこと。
こうすると、ぱっと見の遠近感があいまいな感じになってしまったり、物の状況が分かりにくくなるので一般的には避ける必要があります。
遠近法や構図をもっと学ぶ
今回は遠近法の種類についてザックリと説明しましたが、実際はもっと奥が深いです。
より深く知るには下記の本がおすすめ。
これらを知ることでより完成度のある絵を描くことができるのでぜひ参考にしてみてください。
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