上下遠近法とは?
上下遠近法とは、遠近法の一つで物の上下の位置によって遠近感を表す手法の一つ。
私たちは普段、自然と理解している遠近法ではありますが、基本的な遠近法の一つなのでこの機会に覚えておきましょう!
ちなみに遠近法にはほかに下記の種類があります。
物の位置だけで遠近感が表せる!
上下遠近法は物の上下の位置だけで表すことができます。
(同じ大きさのものでも)基本的に上に行くほど遠くに行っているように見えます。
この時に重要なのが床との設置。
正確には設置の位置で上下遠近法が決まります。
上下遠近法は自然の法則?的なものなのでよく使われます。
基本的にほかの遠近法と組み合わせて使うことになり、特に大小遠近法と併用されます。
上下遠近法が良く表れている作品は日本の絵巻物(俯瞰で書かれたもの)によく見られますね。
あれはものの大きさは常に一定で、大小遠近法を使わずに配置によって奥行きを表しています。
水平線に近づくほど遠くなる
上下遠近法は上に行くと遠くなるものですが、正確には水平線に近づくほど遠くなるのが正しい表現です。
例えば、雲の場合は下に下がるほど遠くなりますよね。
空の場合は水平線が下になるので、下に行くほど(水平線に近づくほど)遠くに行くように見えます。
主な作例
上下遠近法は具象画のほとんどの作品で見ることができます。
下記のような日本の絵巻物だと、上下遠近法がよくわかりますね。
人の大きさはどこも同じですが、位置の高さで奥行きを表しています。
遠近法や構図をもっと学ぶ
今回は遠近法の種類についてザックリと説明しましたが、実際はもっと奥が深いです。
より深く知るには下記の本がおすすめ。
これらを知ることでより完成度のある絵を描くことができるのでぜひ参考にしてみてください。
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