今回は美大受験を目指す方に向けて、一体いつから予備校に通うのかについて解説していきます。
美大受験の勉強はいつから始めればいいの?
美大受験をめざすと決まった時に、考えなくてはいけないのが予備校に通うタイミングですよね。
美術予備校は美大受験のために通うのはほぼ必須で、実際、美大生の90%以上は美術予備校に通っています。
しかし、美術予備校の学費は高く、大手の予備校では年間に50万円~80万円かかることも。
そのため、通うタイミングはうまく折り合いをつける必要があります。
そのタイミングについて僕の体験としては、下記のような感じでした。
・高校2年生の冬期講習~高校3年生の春季講習←8割ほど
・遅い人は高校3年生の夏
・早い人は高校2年生や、美術系の高校に通っている
もっとも多いのが高校2年生の冬期講習~高校3年生の春季講習で、体感としては全体の8割程度。
遅い人は高校3年生の夏、早い人は高校2年生や、美術系の高校に通っているという感じです。
後者の2つは少数派です。
僕のオススメは高校2年生の冬期講習~高校3年生の春季講習で、予備校選びと雰囲気の見学を兼ねて、試しに講習に参加すると良いです。
ほとんどは高校2年生の冬期講習から通い始める
美術系の予備校には多くの人が高校2年生の冬期講習や、3年生の春期講習から通い始めます。
その時期の講習は予備校選びのきっかけとして、試しに通ってみるという人が多いです。
講習に通った後に、本格的に予備校に通い始めるようになります。
予備校の選び方としては、春、夏、冬の講習のいくつかの予備校に参加してみてから決めるのがおすすめ。
ほとんどの人がこの時期に美術予備校に通い始めるので、予備校もこのことを前提にカリキュラムを組んでいます。
なので、美大を受験するのであればこの時期に通わせることをオススメします。
特に東京の5美大(多摩美術・武蔵野美術・造形・女子美・日大)や、東京藝大、
金沢美術、京都造形などの有名美大を受けるのであれば最低でもこの時期に通わせたいところ。
ほとんどの人がこの時期に通い始めます。
僕も高校2年生の冬期講習から通い始めました。
遅くても高校3年生の夏まで
たまにですが、高校の3年生の夏過ぎから予備校に通い始める人もいます。
この時期だとかなり遅いので、僕はおすすめしません。
浪人を覚悟した方がいいタイミング。
予備校に入るのが遅いと劣等感を感じやすく、メンタルがよほど強くないと続きません。
実際、僕の周りにも夏過ぎから通い始めた人もいましたが、美大に受からなかったり、途中で辞めていった人が大半でした。
夏過ぎたあたりだと、現役生でも春から始めた人はかなり絵が上達しています。
その人と比べてしまうことになってしまうので、劣等感からモチベーションが大きく下がります。
特に美大受験では想像以上にメンタルが重要なので、遅いタイミングで始めるのは避けたいところ。
美大に合格したいのであれば早めに予備校に通いましょう。
※専門学校や、あまり有名ではない美大を受験する場合はこの時期でも間に合います。
僕の友人で野球部に入っていた人がいました。
体育会系は夏の大会などを優先するためにどうしてもそちらを優先したいときがあります。
その友達は本格的に予備校に通い始めるのは高校3年生の夏からでしたが、
それまで高校1年生から少しずつ通っていました。
早い人は美術系の高校に通っている
通い始めが遅い人がいる一方で、早い人は一体いつから通い始めるのでしょうか。
予備校に通うのが早い人は美術系の高校を受験するために、中学生の頃から美術予備校に通っているような人です。
とはいえ、予備校に早く通えば通うほどいいかというと必ずしもそうでもありません。
画力は高校3年生の1年間で急に伸びるので、美大受験するから早く通わせないとと焦らなくても大丈夫です。
美大受験には学科も必要なので、高校1、2年生の間は勉強に集中するのもおすすめです。
美大といえど、受験には基礎学力も重要です。
実際、多摩美術大学や武蔵野美術大学では、筆記試験の割合が4〜5割で配点されます。
実技試験では人と差が生まれにくいので、筆記で差をつけることが大切。
予備校に通いだすと、学科の勉強に時間をさけなくなるので、通う前にしっかりと勉強しておきましょう。
東京芸術大学のようなあまり筆記を重視しない大学もありますが、勉強はしておいた方が良いです。
特に美術系高校に通っている人は学科が壊滅的になるのでそこがデメリット。
実際僕自身、美術系の高校に通っていましたが、だんだんと勉強ができなくなっていったので、苦労しました。
なので、実技も大切ですが、学科もしっかりと勉強しておきましょう。
「美大だから学科は勉強しなくてもいいよね」という考えは大きな間違いです。
割と重視されるので、予備校に通う前にしっかりと勉強しておきましょう。
実際の僕が受験した時の周りの人は?
ここからは実際の僕の体験談をお話しします。
僕は実技入試の無い、美術系の高校に通っていたのですが、
美大を受験するために高校3年生の春季講習から予備校に通い始めました。
美術予備校はいくつかありましたが、高校から歩いて5分のところを選択。
予備校の選び方のポイントですが、通う時間がもったいないので、高校生のうちは学校から近い方がいいですね。
高校が終わってから予備校に通うので、絵を描く時間はできるだけ確保しておきたいです。
高校の同級生のほとんどは3年生の春から予備校に通い始めています。
通い始めている中で、夏頃から入ってくる人もいました。
ですが、その人たちは専門学校志望や、あまりいい美大に行かない人、途中で消える人の割合が多いのが現状です。
そのため、ある程度知名度のある美大にいきたい人は高校3年生の春から通い始めた方がいいです。
僕が浪人してからは、いろんな人がいました。
一般大学の法学部に入ったものの、合わずに辞めて美大を目指すようになった人、
他の予備校から乗り換えてくる人といった感じです。
ちなみに武蔵野美術大学の場合、浪人生は1〜2浪が多く、全体の半分くらいの割合です。
美術予備校に通う前に基礎は独学もできる
美術予備校はお金がとてもかかります。
費用は公立の大学並み。
そのため、ある程度独学する部分も必要です。
美大も予備校もかなりお金がかかります。つらいですよね。
独学する方法は僕の時は本がメインでしたが、今ではYoutubeもおすすめ。
最近はYoutubeでデッサンの描き方や、絵の具の使い方の講座が増えており、技術を学ぶにはかなりわかりやすいです、。
また、練習方法としてはクロッキーと模写がおすすめ。
クロッキーとは線で形をとらえる速書きのことで、正確な形を掴む練習になります。
特に現役生の場合、物のかたちを取らえられるかの差で大きく違って見えます。
予備校と合わせて行う独学の練習方法
・クロッキーを暇なときはずっとやる(1枚3分程度
・うまい絵の模写をやる
独学にオススメな本
デッサンにおすすめの本はこちら↓
いちばんていねいな、基本のデッサン (オールカラーでわかりやすい)
この本は数あるデッサンの本の中で、一番わかりやすい本でした。
よくあるデッサンの本は専門用語が多く出てくるので、0から始める初心者向けではないのですが、
この本は初めての人にもかなりわかりやすい内容になっています。
すこし高いですが、この本を1冊持っていれば十分です。
模写の手本の絵はこちら↓
世界の素描 1000の偉業
模写の手本としては、デッサンの本を参考にするのも良いですが、
過去の巨匠の素描も手本にして模写をすると、基礎力が上がります。
ちなみに、ピカソは中学生ぐらいの時に絵がかなりうまかったことで知られていますが、それはすべて模写です。
父の教えで模写をし続けていたからこそ、目覚ましい上達をしました。
なぜか予備校のカリキュラムでは模写をすることはほとんどないため、独学で自習するときに行いましょう。
↑例えばこのような絵です。
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