油絵と日本画とアクリル画。何が違うの?
こんばんは!こざかいです。
今回は、油絵と日本画とアクリル画の違いについて書いていきます!
油絵と日本画とアクリル画は何が違うの?
油絵と日本画とアクリル画は何が違うのかについて最初に答えを言ってしまうと、
その違いは「絵の具の溶剤」の違いです。
油絵も日本画もアクリル画も色の原料は大きく違いません。
どれも顔料(色の発色の材料)を使っており、それは鉱物などを砕いたものを使っています。
違いはその顔料を何で溶いているかです。
それを油絵具はオイル、岩絵具は膠(ニカワ)で溶いて使います。
アクリル絵の具は樹脂に顔料を混ぜています。
・油絵の具→顔料+油
・岩絵の具(日本画)→顔料+膠
・アクリル絵の具→顔料+樹脂
油絵の具の原料
油絵具は鉱物を砕いたものを顔料とし、それを乾性油で溶いて混ぜたものを使います。
昔の西洋画家は自分ですり鉢で粉にしたりしていました。
ちなみに、宝石にもあるような鉱物も砕いて使うので、値段も高いです。
トピック 乾性油とは?
油には空気中の酸素に反応して固まるものと、そうでないものがあります。
例えば、オリーブオイルやラードは不乾性油で、固まることはありません。
一方で、乾性油であるアマニ油や桐油は酸素で固まります。
日本画の岩絵具の原料
日本画で使われる岩絵具の原料は油絵具と同じように、鉱物を砕いたものを顔料としています。
油絵具と違うのは、その顔料を膠)(にかわ)で溶いて使うということです。
また、他の絵の具と違う重要な点は、顔料(鉱物)の粒が大きいということです。
粒の反射によって、他にはない日本画の独特なきらきらとした柔らかな風合いがうまれます。
トピック 膠とは?
膠とは、動物のコラーゲンのようなものです。
現在は牛の皮から抽出したものを、濾過したり、濃縮することで作られています。
固形の膠は温めて、柔らかくしてから顔料と練り合わせます。
ですが、割とこの作業は手間がかかるので、現在はもともと液体になっている膠を使うことが多いです。
例えば墨汁液の中にはもともと液体の膠も一緒に混ざっていたりします。
アクリル絵の具の原料
アクリル絵の具は顔料を樹脂で溶いて作られています。
アクリル樹脂を使っていて、水で薄めることができます。
アクリル絵の具自体は他の絵の具と比べて、最近できた新しい絵の具です。
絵の具の特徴
次に、それぞれの絵の具の特徴について説明していきます。
絵の具はそれぞれ特徴が全然違っていて、その違いは以下の通りです。
油絵具→乾きが遅い、グラデーションが得意、写実が得意、重厚感のある感じ
岩絵の具→よく見るときらきらとした独特な優しい風合い、淡めな色、繊細な表現が得意、厚塗り不可
アクリル絵の具→乾燥が早い、色が工業的で力強い、安い、扱いが楽、描く素材を選ばない、メディウムを使うとかなり自由なテクスチャを作れる
絵の具の原料が違うと、特徴も全く変わります。
これから絵を描く人は、自分の気質に合った絵の具が何かをまず知る必要があります。合う合わないがそれぞれあるので、いろいろ試してみてください。
ちなみに僕は普段はアクリル絵の具を使っています。
アクリル絵の具の種類についてはこちらでまとめてみました!↓↓
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