巨匠の絵から学ぶ絵画の構図のコツまとめ

巨匠の絵から学ぶ絵画の構図のコツまとめ制作のアドバイス
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巨匠の絵から構図を学ぼう!

今回は絵画の構図について簡単に解説していきます。

絵は描く前の構図で良しあしが決まる部分も多く、構図が悪いとどんなに頑張って絵を描いてもかっこいい絵にはなりにくいです。

なので構図が苦手な人もちょっと頑張って勉強して覚えておきましょう。

このブログでは書き切れないことが多いのですが、最後にめちゃくちゃわかりやすい本も紹介しているので、もっと知りたいと思ったら本も併せて読んでみてください。

デザインに関する構図はこちらで解説しています↓

合わせて読んでみてください。

主役の位置

まず絵の主役についてです。

具象系の絵画のほとんどは主役が決められており、それを際立たせるために構図や色などが決められていきます。

主役を画面のどこに配置するかによっても印象は大きく変わってきます。

最もよくあるのが中心に置かれるいわゆる日の丸構図。

これは肖像画に多く、シンプルかつ力強い構図になっています。

例えばこのような絵画↓

エドゥアール・マネ
芸術家の庭のジョージ・ムーア
エドゥアール・マネ
メロン、 c。

非常にシンプルですが、主役が明確で主張が強くなっていますね。

日の丸構図の場合、背景はかなり目立たないように抑えられている場合が多いです。

こざかい
こざかい

日の丸構図は定番ですね。

人物の視線

一つのものを描くだけでも、配置によって見え方も変わってきます。

中央に配置する日の丸構図が多い中、あえてずらすことで印象を変えてくる作品もあります。

例えばこのような絵画↓

エドガー・ドガ
ルネ・ド・ガス夫人

中心からやや左にずれたところに顔を配置しています。

さらに、目が向いている側のほうが余白が狭いので、少し不安定というか、余韻を感じさせるような気がしますね。

こちらでトリミングして構図を変えたものを作ったので、参考に比較してみてください。

日の丸構図になるように変えてみました。

こちらの方が安定感はありますね。

印象としては普通の肖像画という感じです。

同じものを描くときでも、主役の配置の仕方によって見え方も変わってくることをよく覚えておきましょう。

こざかい
こざかい

特に人物の場合はこの見えたかが結構変わります。

画面のどこに配置されるかだけでなく、目線や表情の要素も加わえて考える必要がありますね。

風景と空

他の構図の例も見ていきます。

よくあるのが風景画で海を題材にしたものがありますが、これも構図によって見え方や主役が変わってきます。

上記はそれぞれ船と海、空を描いたものですが、それぞれの画面に占める割合が異なります。

下に行くほど空を広く描いているのがわかるでしょうか。

空の面積が多くなるほど船の主張は弱くなりますが、逆に空の広さが伝わってきますね。

遠目から描くのか、近めから描くのかでも印象は変わってきます。

見る人の視線

次に見る人の視点についても簡単に解説していきます。

絵画は見る人の視点が分かるような絵が良いとされており、特徴的な絵を2つモネから紹介します。

こちらは見下げている視点で描かれていますね。

この視点で描くことで奥に建物が見え、画家の視点から建物までの奥行きと空間の広がりを感じます。

この視点でなかったら、建物はほとんど隠れてしまうので、このような印象にはなりません。

こちらは逆に見上げているような視点で描かれていますね。

空が広く見え、風の動きを感じるような構図になっています。

見上げや見下げなど、視点をうまく使うことでかなり印象的な絵を描くことができるので、いろんな角度からモチーフを見て絵を描くことはとても大切に感じますね。

主役と目線の誘導

絵には主役と視線の誘導を明確にすることで、明快な画面を作ることができます。

丸がアイキャッチポイント、矢印を視線の動きで表してみました。

人物画の場合は基本的に人が主役になります。

特に顔は嫌でも目に行くほど一番最初に目を引く場所。

そこから目の視線の方向に鑑賞者の目が動くのが自然な流れです。

この絵では母親(聖母?)の顔から赤ちゃんの顔、そして赤ちゃんの手元に自然に目が動き、絵の中の人物の視線もそれに合わさっていますね。

こちらの絵は真ん中の藁や山羊にまず目が行きます。

その後、遠くの広さを感じます。

風景画の場合は水平線の近くのものにまず目が行きやすいのが人の心理としてあります。

なので、目立たせたいものがあるときは水平線近くに置くと比較的自然な流れになりますね。

絵の構図は北斎の浮世絵もかなり参考になります。

西洋画には見られない大胆な構図が特徴的。

明快な構図になっているものも多く、かなりわかりやすいですね。

上記の絵では、Z字型に目の動きが誘導される構図になっています。

上記の絵では画面の中心に大きな余白を取り、周りに目の引くポイントを作っています。

かなり大胆な構図ですね。

こちらも滝の縦の直線を生かした構図になっています。

浮世絵の構図は面白いものが多いので、構図に困ったときには参考にしてみたいですね。

色や粗密のまとまりをつくる

次に色や粗密のまとまりから構図を考えていきます。

画面の中でたくさんのものを散らさず、ある程度大まかに色や粗密をまとめることで明快な画面を作ることができます。

以下参考例を紹介します。

このように大きくまとまりで描かれているのがわかるでしょうか。

このまとまりを作ることで、かなり絵が見やすくなっています。

絵を描いていてごちゃごちゃしていると感じたら、意図的に要素を減らしたりまとめることで寄り強い印象を与える絵になります。

要素を足すことも大切ですが、あえて引くことも大切。

より構図を知るための本

最後により構図を勉強するための本を紹介していきます。

僕が読んだ中で一番参考になったのはこの本。

表紙の絵柄はかなり古い感じがしますが、最もわかりやすく丁寧にかかれています。

具体例も多く、かなり実践的な本。

これを読むとほかの本はいらないので、今回はこの1冊だけ紹介します。

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こざかい
こざかい

構図に関する本は多くありますが、色彩やその他の構図とは関係のない要素が描かれていたり、逆に内容が薄かったりで参考になる本はかなり少ないです。

その中で、構図のみについて詳しく書かれているこの本はかなり参考になります。

構図の法則(数学でいう公式のようなもの)がすべて掲載されており、自分の描く絵にもそのまま応用できます。

持っておくだけで絵のアイディアの引き出しが増えるのでおすすめ

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