自作かたどりようのシリコンの選び方
今回はクラフト向けのシリコンの選び方を簡単にまとめました。
立体系の作家は作品を販売するときには複製が視野に入ってきますよね。
複製はシリコン型+レジンが一般的ですが、そのシリコンにもメーカーによって特色が違います。
店頭でパッと見ただけではその違いが全く分からないので、この記事で解説します。
シリコンは結構高いので、失敗しないためにもぜひ参考にしてみてください。
粘度は柔らかめのものを選ぶ
自分でシリコン型を作る場合はなるべく硬化前の粘度が低いものを選ぶと良いです。
これは気泡の抜けが良いため。
粘度が高いものはどちらかというと工業用です。
工業用のものは真空脱泡気を使う前提の粘度になっており、自作の場合はそれができずにひたすら叩いた振動で抜くことになります。
そのため、できるだけ柔らかいものを選んだ方が失敗が少ないのでおすすめ。
ホームセンターなどで手に入るものは大抵はクラフト用の低粘度なので大丈夫ですが、ネットで買うときはたまに高粘度のタイプの可能性があるかもなので注意。
シリコン選びは硬さが重要
まずシリコンを選ぶときに重要なのが硬さです。
硬めのものはより正確な型を取るときに使い、柔らかめのものは型から外しやすいメリットがあります。
シリコンの硬さはパッケージからはほぼわからないので、事前に下調べをしてから買った方がいいです。
とくに柔らかめのシリコンで大き目の型を取る場合、自重でふにゃふにゃしてしまうので、石膏でしっかりと補強してあげる必要があります。
定番は信越シリコーン
シリコンのメーカーはいくつかありますが、個人的には信越シリコーンのものが品質が高く、初心者におすすめ。
シリコンの種類も多く、自分の必要な硬さで選ぶことができます。
主にクラフト向けでは下記の種類があります。
・KE-17
→硬めのシリコン。作業可能時間が長め
・KE-12
→普通の硬さ。硬化前の粘度が低く、気泡の抜けが良い
・KE-14
→柔らかめのシリコン。引張などに強い
信越シリコーンは製品ごとのパッケージに差が少ないので、買うときはどの型番なのかをよく確認してから買いましょう。
また、ホームセンターではなかなか見かけないので、ネットでの購入がおすすめ
信越シリコーンKE-17
信越シリコーンは工業用の材料メーカーの最大手です。
昔からあるこのシリコンはずっと型番が変わらず使われ続けている製品。
値段は若干高いものの、耐久性が高いので何度も複製するときに便利。
このKE-17だけ硬化時間が長め(作業可能時間が1時間で、ほかは30分)なのでゆっくり作業ができるのはいいポイントです。
※信越シリコーンは型番によって特性が変わります。
すこしわかりづらい部分はありますが、よく確認してから購入しましょう。
ちなみにKE-12のほうはこれより少し柔らかめのシリコンです。
信越シリコーン KE-12
このシリコンは硬さが普通目のシリコンで、最大の特徴が硬化前の流動性の良さです。
粘度が低いので、脱泡機が無くても気泡が抜けやすくなっています。
個人でシリコンを使う場合には脱泡が問題になるので、それが簡単にできるこの商品はおすすめ。
失敗が少ないシリコンだと思います。
特にこだわりがなかったらこれから始めるのがおすすめ。
信越シリコーンKE-14
信越シリコーンの柔らかいタイプのシリコンです。
先ほど紹介したKE-17とみた目は似ていますが、こちらはより柔らかいです。
硬化した時の伸びや、引張の強度もこちらの方が優れていますね。
KE-17と同様に若干高いですが、耐久性があるので何度も複製したいときには便利。
ウェーブシリコーン
このシリコンはクラフト用としては定番の商品。
大抵のホームセンター(東急ハンズとか、ケイヨーデイツーとか)の模型・クラフトコーナーには大抵置いてあります。
比較的柔らかく、気泡の抜けも良いので扱いやすいシリコンだと思います。
ただ、亀裂が少し入りやすかったりで耐久性は信越シリコーンに劣るかもしれません。
その分価格は安いので、数回程度のかたどりであればこちらで十分かも。
注型用のレジンはFLAWLESS RESIN(フローレスレジン)
補足として注型用のレジンのおすすめを紹介します。
僕はこのフローレスレジンが現段階では最強だと思っています。
大容量でコスパが良く、複製で大量にレジンを使いたいときに最適。
大きいもので2kg単位で販売されています
また、透明度が高く、黄変もほぼしないので、作品のクオリティも上がって見えます。
ただ、このレジンは現在国内の店頭では購入できず、ネットでのみ購入が可能。
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