今回は木彫りの着彩の仕上げ方について解説していきます。
どんな画材を使って色を付ければいいのかや、仕上げ方について説明するので、木彫りをやっている方はぜひ参考にしてみてください。
木彫りの着色の方法
木彫作品の着彩にはいくつかの画材が使えますが、主に3つの画材がオススメ。
方法1 水性絵の具(水彩)による着色
方法2 アクリル絵の具による着色←おすすめ
方法3 日本画の絵の具による着色
一番手軽なのがアクリル絵の具による着色で僕はおすすめしています。
手間はかかりますが好みによって、柔らかく木の質感と合う日本画の画材でもいいですね。
方法1 水性絵の具(水彩)による着色
木に薄く色を付けたいときには水性の絵の具で着色できます。
水彩絵の具は家にあるという人はすぐに始められますね。
もし濃い色を塗りたいと思った時は水彩絵の具では難しいので、アクリル絵の具を使います。
水彩絵の具のデメリットとして、乾いても再び水にぬれると色が溶けだすという欠点があります。
そのため、完全に定着させるには表面にコーティングをするのがオススメ
水彩絵の具のコーティングはフィキサチーフかホルベインの水彩メディウムUVマットバーニッシュが最適。
フィキサチーフは絵の具の定着力は弱いものの、木の本来の質感が保てます。
ホルベインの水彩メディウムUVマットバーニッシュマットなので木の質感をあまり損ねることが無く、スプレータイプなので塗りやすくなっています。
※かけすぎると質感が変わってしまう場合があるので、様子を見て塗ってください。
また、紫外線もカットするので、木の経年変化による黄ばみもある程度防いでくれます。
好みでこの2つを使い分けましょう。
水彩絵の具についてはこちら↓
方法2 アクリル絵の具による着色
おすすめはアクリル絵の具による着色です。
アクリル絵の具は透明色を含んだアクリリックス系と不透明のガッシュとがありますが、最初はガッシュがオススメ。
アクリル絵の具は薄塗も厚塗りもできる万能な絵の具。
アクリル絵の具は定着力が良く、乾くと耐水性にもなるので扱いやすいです。
そのため絵の具で塗った後、薄塗の場合はコーティングをしなくても大丈夫。
水彩絵の具と比べるとこの手間が省けるので、僕はアクリル絵の具をオススメしています。
アクリル絵の具は厚塗りもできるのですが、厚塗りをした場合は表面に傷がつきやすくなるのでコーティングが必要。
コーティングはスプレータイプのバーニッシュが一番きれいに塗れるのでオススメ。
薄塗も厚塗りもできるアクリル絵の具ができることの幅も広く、
手間も少ないのでオススメです。
おすすめのアクリル絵の具についてはこちら↓
方法3 日本画の絵の具による着色
日本画材による着色は手間がかかりますが、木の本来の質感にもあった着色ができるのでやってみても面白いと思います。
日本画材は粉末の顔料をにかわで溶かして定着させる絵の具です。
絵の具の粒子がほかの画材と比べるとはっきりと大きいので、表面がキラキラとしたマットな質感が特徴。
この質感は木の質感ととても合うので、余力のある人は日本画で挑戦してみましょう。
手順としては顔料(岩絵の具や泥絵の具)をニカワ(液タイプが簡単)で溶いた後に木に着彩する感じです。
木によっては絵の具がにじみすぎる場合があると思いますが、その場合は最初にドーサ液を木に塗っておきましょう。
日本画は絵の具で塗った後は特に表面に保護をする画材は必要ありません。
おすすめの画材についてはこちら↓
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