彫刻の種類についてざっくりとまとめました!
今回は彫刻の種類についてざっくりと解説していきます。
彫刻ってどんな種類があるの?というかたにぜひ参考になれば幸いです。
また、実際に自分で彫刻をやってみてたいという人向けに家でやる方法についても解説していきます。
彫刻の種類
彫刻には主に下記の種類があります。
・木彫
・石彫
・塑像、テラコッタ
・樹脂、FRP
・その他、ミクストメディア
![こざかい](https://kozakaiart.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_3380.jpg)
個人で趣味として始める場合には木彫か塑像が手間やコスト的にも少なくておすすめ。
木彫
彫刻といえば一番に思いつくのがこの木彫です。
木を直接刃物で彫ることで手のひらサイズの小さなものから大きなものまで作ります。
見かける機会としては仏像が多いと思います。
使われる木はスギやヒノキ、朴、桂などで、木の種類によって彫りやすさや、木の色などが変わります。
木彫は趣味で家で始めやすいのでオススメ。
最低限の道具は木と彫刻刀から始めることができ、コストも安め。
制作時の騒音や汚れも少ないです。
木彫りについての必要な道具や木の選び方については下記の記事で解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
石彫
石彫は大理石やコンクリートなどの石材を彫って作る彫刻のことです。
素材としてとても耐久性が高く安定しているので、主に屋外に展示するような作品の制作に向いています。
見かけたことが無いという人は公園に行くと見かける機会がありますよ。
加工は主にノミやハンマー、電動工具を使って行います。
石彫は加工するときに騒音が出たり、粉塵が人体に良くないため、個人ではなかなかできません。
そのためか、石彫をやっている人の人口はかなり少なめ。
石彫をやる人は専用の工場のようなアトリエを持って制作しています。
僕自身は美大の授業の一環でコンクリートは彫ったことがありますが、なかなかたいへんでした。
力もいるし、石が体に跳ねるなどでかなりきつかったです。
彫刻家に言わせると、コンクリートはまだ柔らかく、大理石は硬くてもっと大変だそうです。
![こざかい](https://kozakaiart.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_3380.jpg)
石彫とは少し違うのですが、石のハンコを彫る篆刻(てんこく)というものがあります。
サイズ感もかなり小さく、必要な道具もそろいやすいので、どうしても少しやってみたいというひとは篆刻から始めてみてはいかがでしょうか。
塑像・テラコッタ(粘土)
塑像やテラコッタは粘土を使って制作した作品のことです。
塑像とテラコッタの違いは塑像は粘土を焼かず、テラコッタは粘土を焼いて完成させること。
塑像は昔は中国を中心に仏像を制作するときに使われていましたが、今では作品としてはあまり見かけません。
現在では主に練習や試作品の制作、金属に鋳造する原型の制作で主に使われています。
その点ではブロンズ像として見かけることは多いかもしれません。
一方で、テラコッタは親しみのある所では埴輪もテラコッタのひとつといえます。
民芸品でも陶器の置物はよく見かけますよね。
家で行う場合は油土や水粘土で塑像を作ることは簡単にできるのでオススメ。
僕は美大の予備校時代に水粘土でよく模刻をしていました。
模刻とはあるものをそっくりに作ることで、美大の工芸科の試験の課題でした。
オススメの粘土についてはこちらで解説しています↓
ちなみに、塑像やテラコッタのように何かを盛り付けて制作することを彫塑と呼びます。
逆に彫刻は木や石を彫って作品を作ることで、彫塑とは対になっています。
樹脂・FRP
樹脂単体や、FRP(繊維強化プラスチック)で彫刻を制作することも最近では増えてきました。
ほかの素材に比べると歴史的には浅く、ごく最近のジャンルです。
主に現代アートやテーマパークのモニュメントとして見かけることが多いと思います。
表面をがっつり塗装するのでぱっと見ではFRPかわからないですが、意外とFRPだったことはよくあります。
表面が車のような塗装っぽい感じなのはほぼFRPです。
彫刻でのFRPはよくガラス繊維を使うのですが、これは人体にかなり有害なため専用の作業スペースと防塵防毒マスクが必要になります。
個人で行う場合にはハードルがかなり高いのでオススメしません。
自分で行うなら繊維を使わない樹脂単体で制作をしましょう。
制作方法としては最初に油土で原型を作り、それを石膏で型どり。
それに樹脂(エポキシ樹脂)を流し込んで完成させます。
おすすめのエポキシ樹脂についてはこちらで解説しています↓
その他、ミクストメディア
彫刻は木彫や彫塑だけではなく、ガラス、紙、布などの素材も特に現代アートでよく見かけるようになってきました。
また、複数の素材を組み合わせたものはミクストメディアといわれて一つのジャンルになっています。
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