【徹底比較】アクリル絵の具の透明(アクリリック)と不透明(ガッシュ)の違い

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アクリル絵の具の透明と不透明ってどのくらい違うの?

こんばんは!こざかいです

美大受験などでもよく使われる絵の具に、アクリル絵の具があります。

皆さんは使ったことはありますか?

アクリル絵の具とは、乾燥が早く、乾くと耐水性になる特徴を持った絵の具で、アーティストもよく使っています。

そのアクリル絵の具の中でも大きく2種類に分かれていて、透明と不透明があります。

今回はその透明と不透明の違いについて、実際に描いてみて比べてみました!

アクリル絵の具の基本的なポイント

まずアクリル絵の具の特徴について簡単におさらいしておきましょう。

アクリル絵の具には以下の特徴があります。

アクリル絵の具の特性

・乾燥が早い(約15分くらい)

・メディウムが豊富

・比較的安価

・耐水性に優れる

・どの素材でもにも描ける

アクリル絵の具は以上の特性を持っています。

油絵や日本画と比べるとその歴史は浅いですが、画材としては扱いやすく、

現在多くの画家がアクリル絵の具を使用しています。

透明と不透明のアクリル絵の具

アクリル絵の具の透明と不透明のそれぞれの特徴を簡単に説明していこうと思います。

メーカーごとに若干呼び名が違っていたりするので、一覧にしてまとめてみました。

透明なアクリル絵の具(アクリリック)

透明なアクリル絵の具は基本的にアクリリック・アクリリックスのどちらかで呼ばれる場合が多いです。

ガッシュと呼ばれないものは大抵、透明色。

下地の色を透かすので、塗り重ねする描き方に向いています。

グラデーションもきれいに作れるので、リアルな描写にも向いています。

基本的に色によって透明度が違うので、絵の具の裏に記載されている透明度をよく確認して使いましょう。

メーカー別主な絵の具

・リキテックス レギュラー・ソフト

・ホルベインアクリリック

・アムステルダムアクリリックカラー

・ターナーU-35

メーカーはいくつかありますが、現状はリキテックスの絵の具が最も色数も多く、発色も良いので最もおすすめ。

画材店などでも比較的手に入りやすく、ホームセンターなどでも売られていることがあります。

不透明な絵の具(アクリル)ガッシュ

不透明なアクリル絵の具はガッシュと呼ばれる場合が多いです。

水であまり薄めなければ下地の色を隠すので、色の強いポップな表現に向いています。

また、同じ色の広い面を作るときにも向いています。

メーカー別 主な絵の具

・ホルベインアクリラガッシュ

・アムステルダムアクリリックガッシュ

・ターナーアクリルガッシュ

不透明なアクリル絵の具のおすすめはターナーのガッシュです。

色数が最も多く、無い色は無いと思うほど。

渋めの和カラーなどもそろっており、この絵具ほぼ一択で決まり。

実際に比較してみた

透明と不透明のアクリル絵の具を実際に描いて比較してみました。

使用するアクリル絵の具はどちらもターナー社のものです。

・ゴールデンアクリリックス(透明)

・アクリルガッシュ(不透明)

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は image.jpg です

塗るとこんな感じ!

はじめに赤と青の色の絵の具を塗った上に透明と不透明のイエローオーカーの絵の具を塗っています。

上の黄土色のが透明のアクリル絵の具で、下黄土色が不透明なアクリル絵の具です。

違いは一目瞭然ですよね。

もちろん、不透明の絵の具を水でかなり薄めれば透明のアクリル絵の具で描いたようにかけますが、かなり描きにくいです。

絵を描いて比較してみた【実践編】

今度は次にこれがどのように絵に生かされるのかについてみていきます。

今回は簡単なミニトマトを描きます。

最初に分かりやすく青い絵の具で下に色を塗っています。

これが下のような感じになります。

左が透明なアクリル絵の具で、右が不透明なアクリル絵の具で描いています。

これを見ると、左の透明な方は、下地の青がはっきりと見えます。

また、へたの緑とトマトの赤が重なっている部分は補色で黒く見えますね。

このように透明色は下地の色を透かすので、下地を生かしたい場合は透明なアクリル絵の具を使った方がいいですね、

一方で右の不透明なアクリル絵の具はどうでしょうか。

下地の青をかなり消していますね。

絵具の色もはっきりと強い印象を受けます。

なので、色の強い色を使いたいときは不透明な絵の具を使えばいいことが分かります。

透明と不透明の画風の違いの例

実際の絵画で、透明と不透明なアクリル絵の具でどのような絵を描くことが出来るのかイメージをまとめてみました。

※実際にこの絵にアクリル絵の具が使われているわけではありません。あくまで例です。

透明色のアクリル絵の具で描きやすい画風

アクリリックは透明なので、重ね塗りが向いています。

なので、下の写真のようなリアルな描写に向いています。

筆跡もあまり見えないですよね?

絵の具を何層にも重ね塗りして、グラデーションで絵を描いていきます。

これは割と油絵に近い使い方です。

これにより自然な色合いを作り出すことが可能です。

一枚の絵に絵の具を塗り重ねながら描く分、一枚の絵にかかる時間は自然と多くなります。

なのでじっくり描きたい人に向いています。

不透明なアクリル絵の具で描きやすい画風

ガッシュは不透明なので、ほぼ下地の色が透けません。なので筆跡がかなり残ります。

セザンヌやゴッホのように筆跡を残した絵や、下の写真のようにイラストや版画のようなべた塗りの色面で描かれる絵に向きます。

色面ではっきり色が分かれるため、ガッシュで描かれた絵は力強い印象を受けます。

グラデーションを作るのは至難の業なので、その場合は専用の絵の具の乾燥を遅らせるメディウムを使います(リターディングメディウム)

一応水で薄めてアクリリックのような使い方もできなくはないですが、どうしてもタッチが残りやすいです。

両方使い分けが大切

アクリル絵の具の透明と不透明の違いはありますが、実際に絵を描くときにどちらかしか使えないという決まりはありません。

僕は透明と不透明の両方を併用することをお勧めします。

両方使い分けることで表現の幅が広がります。

例えば、最初に不透明なアクリルガッシュで塗った後に、上から透明なアクリル絵の具で色を重ねて描写するなんてことが出来ますよ!

なので、皆さんもぜひアクリル絵の具を使い分けてみてはいかがでしょうか!

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