美大受験のための課題テーマのアイディアの決め方
美大受験のための課題テーマの考え方について今回は解説していきます。
毎回テーマ決めに悩んで時間がかかる人も多いのではないでしょうか。
僕自身もアイディア出しは苦手だったので、いろいろ勉強して対策していました。
その時の経験を活かして解説していきます。
課題のテーマの時間配分について
美大の試験では大体3時間、6時間の試験時間になっていることが多いです。
この場合、書き始める前のアイディアに使う時間は3時間試験では2~30分、6時間試験では40分前後が目安になると思います。
工芸科はともかく、デザイン科の試験ではデザイン、構成力はかなり大切なので時間は多めにとっていいですね。
試験では時間制限があるためアイディア出しに焦りますが、中途半端に決めてしまうと最終的に微妙な感じになり、良くない作品が生まれてしまいます。
試験時間の最後に細かい精度を上げるよりも、最初のデザイン、構成力を上げた方が良い作品になりやすいので、アイディア出しには時間を多めに割くことをおすすめします。
着彩の時間は練習すればどんどん時短できるので、より長くアイディア出しに時間をとれるようにしておきましょう。
アイディアを出すポイント
アイディアを出すポイントはざっくりとこんな感じです
・最初は連想ゲーム感覚で沢山出す
・アイディアをピックアップし、エスキースをする
・テーマから外れすぎないものを選ぶ
・アイディアは考えることではなく、いいアイディアを選ぶことが大切
・普通のアイディアでも表現は多種多様
・最初は連想ゲーム感覚で沢山出す
まずアイディア出しに重要なのはとにかく早く沢山出すこと。
連想ゲーム感覚で早く沢山出した後に、どれを採用するかゆっくり考えます。
例えば春がテーマだったら、桜、入学式、お花見、たんぽぽ、モンシロチョウ、つくし、雪解け、暖かい陽気など。
くだらないアイディアでも全然いいのでとりあえず出してみましょう
1つの課題から30ぐらい出してみるといいかもしれません。
・アイディアをピックアップし、エスキースをする
次にアイディアを吟味していきます。
この時に、小さくエスキース(構成の試し書き)を並行して行います。
一つのアイディアからでも多様な構成はできるので、テーマを5個に絞る+それぞれ3パターンのエスキースを描くみたいにやりましょう。
エスキースを描く段階で、モノクロの色面を作っておくとよいです。
これは、見せ場のメリハリや全体の明暗を知るのに使います。
・テーマから外れすぎないものを選ぶ
テーマを考える上で大切なポイントを紹介します
それはテーマが伝わりにくいものを選ばないことです。
他の人と違うアイディアを考えようとするあまり、テーマが伝わりにくくなるのはよくある失敗です。
ぱっと見で伝わるかどうかはデザインではとても重要なことは覚えておきましょう。
・アイディアは考えることではなく、いいアイディアを選ぶことが大切
いい作品を作るためのいいアイディアとは、ひらめきや考え出すものと思われがちがちですが、そうではありません。
沢山あるアイディアの中からどれを選ぶかがとても重要です。
アイディアをひらめきに頼ってしまうと、運任せになってしまいますが、良いアイディアを選べるようになると安定して良い作品を作れます。
・普通のアイディアでも表現は多種多様
優れたアイディアを出さないと良い作品ができないかと言われるとそうではありません。
ごく普通のアイディアでも、良い作品を作ることはできます。
一つのアイディアからでも表現の方法は十人十色。
構図や色彩を工夫するだけでも良い作品は作れます。
デザイン力を上達させる方法
デザインのアイディア力を上達させる方法は結構難しいですが、いくつかあります。
名作広告を見る
有名な広告(ポスターやCMなど)をみることでアイディアの引き出しを増やすことができます。
ある広告を見た時に、これらを考えながら見ると良いです。
・その広告のメッセージは何か
・そのメッセージが明確に伝わっているか
・どのような色や構図を使っているか
・同じテーマで別の表現はできないか
名作と呼ばれる広告の多くが、多額のお金と労力使って作られています。
参考にならないわけが無いので、ぜひ沢山見てみてください。
参考作品の模写をしてみる
参考作品の模写をするのも大切。
参作は見るだけではわからないことが模写ではわかることも多いです。
体感として自分の引き出しに蓄積されていくので数をこなすだけ力になります。
家でもできるので、予備校に行かない休日にやるのがおすすめ。
参考作品は予備校にいくらでもあるので、それをコピーさせてもらいましょう
模写は上達の最速の方法です!
おすすめの本
最後におすすめの本についてもいくつか紹介しておきます。
移動時間とか、休憩の時に読んでみましょう。
構成学のデザイントレーニング
まずアカデミックにデザインを解説している本がこちら↓
少し硬い部分があるものの、デザインの基本的な色彩、構成が分かるので参考になる部分は多いです。
受験で使いやすい部分も多いので、一冊もっておきたい本。
世界グラフィック・デザイナー名鑑
世界グラフィック・デザイナー名鑑は世界の名作ポスターなどがまとめられた本です、
どれもかっこいいものばかりなので、参考になる部分も多いと思います
自分の受験の作品も、これらの作品と直接比較することで、どうすればかっこよくなるかを考えるきっかけになります。
頭の体操
少し内容は変わりますが、個人的に好きな本を紹介します。
この頭の体操は、僕の尊敬する多湖輝さんの本で、レイトン教授シリーズを監修した人でもあります。
発想力に関してかなり詳しい方で、この頭の体操はクイズ式の発想力を鍛える本になっています。
内容自体がめちゃくちゃ面白いので、読んでみてください。
問いに対する思考法が鍛えられるかもしれません。
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