透明水彩絵の具の選び方とメーカーについてまとめました。
今回は水彩絵の具のメーカーについて特徴をまとめました。
オススメや選び方、各メーカーごとの違いについて解説していきます。
※この記事では小学校で使うようなポリチューブの水彩絵の具は紹介しません。
水彩絵の具とは?
水彩絵の具とは以下の特徴を持つ絵の具のことを指します。
・水に溶かすことができる。
・乾いても再度水に溶かすことが可能
・アラビアゴムが主な媒体
水彩絵の具は水に溶かすことができ、乾いても再度水に溶けるのが大きな特徴。
そのため、美しいグラデーションが作れるのが大きなメリット。
発色も全体的に明るく鮮やか。
水彩絵の具は顔料をアラビアゴムを主原料としてメディウムに溶かして作られた絵の具。
水彩絵の具は透明水彩と不透明水彩がありますが、
透明水彩の場合はアラビアゴムが多く、不透明水彩の場合は顔料が多く配合されて作られています。
透明色と不透明色がある
水彩絵の具には透明色と不透明色があります。
不透明色は下地を隠す力が強く、色もより濃い印象を受けます。
不透明色はガッシュとも呼ばれ、透明水彩とは区別して販売されているのでよく確認しましょう。
また、透明色の中でも色によって透明度が異なる場合があります。
メーカーのHPに色見本や、パッケージの中に色の詳細が記載されているのでそこで確認できます。
![こざかい](https://kozakaiart.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_3380.jpg)
絵の具のセットを買うと、箱の裏に絵の具の透明度や彩度の表記がかいてあります。
透明水彩絵の具の選び方
透明水彩絵の具を選ぶポイント
・価格
・質
・色調
・チューブタイプかパンタイプ
これらを意識して、自分に合ったものを選びましょう!
・価格で選ぶ
水彩絵の具は他のメーカーと同様に価格はピンキリ。
基本的に、価格が高くなればなるほど顔料の密度が高くなったり、鮮やかさが増します。
そのため、水に溶かしてもより鮮やかな発色が得られます。
とはいえ水彩絵の具はセットで買うと高価なので、最初から高いものは購入せずに、コスパの良いものから始めましょう。
コスト的にはターナ色彩やホルベインが安めの価格に設定されています。
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一概に価格が高ければいいというものでもありません。
自分の描く絵に合うかどうかが大切。
・質
透明水彩の質についてですがこれはいろんな要素があります。
経年変化に耐えられるかや、発色の良さなどで、これは基本的に価格に比例しています。
amazonなどで販売されている海外の安い絵の具だと、経年変化で色が変わったり、水っぽかったりすることがあるので注意。
画材店で見かけるような大手の画材メーカーのものであればある程度の質以上は保たれています。
・色数
絵の具の色数について、何色のものを買えばいいのか迷いますよね。
初心者であれば、最初は36色程度でできるだけ色数が多いほうが良いです。
同じ価格であれば絵の具の質よりも色数を優先したいところ。
理由は混色が簡単になることで、初心者ほど狙った色を作るのは難しかったりします。
なのでできれば36色がおすすめ。
・色調で選ぶ
メーカーによって色の雰囲気は少し異なります。
例えばセットで購入する場合は違いがよくわかります。
全体的に暗めだったり、明るめ、渋めなど。
鮮やかなだけがいいというわけでもなく、暗い色調が合う絵もあります。
普段の自分の絵に合う色調を選びましょう。
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メーカーごとの好みが分かれるポイント。
・チューブタイプとパンタイプ
水彩絵の具はチューブタイプとパンタイプに分かれます。
水彩絵の具は基本的にはパレットに出して固形にしてから使います。
そのため、自分で固形にするチューブと、
もともと固形になっているパンタイプに分かれます。
これは好みですが、僕はチューブタイプをおすすめしています。
理由はチューブタイプだと、一つのパレット上で全て完結するため、手入れと扱いが楽です。
持ち運びにも便利なのでチューブタイプがおすすめ。
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メーカーによってはどちらか一方のみ販売している場合もあります。
※チューブタイプを買うときは必ず水彩パレットも合わせて購入するのを忘れずに
透明水彩絵の具のオススメ
ここからはどの水彩絵の具を選べばいいのかを僕がピックアップしたので紹介します。
・初心者にオススメなメーカー
一番のオススメはホルベイン
最も使いやすく、コスパが最高です。
絵の具の伸びもよく、バランスタイプな絵の具です。
24色で十分な色数がありながら、5000円台で購入が可能。
今ならAmazonで3300円で購入ができます(2021年5月現在)
![こざかい](https://kozakaiart.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_3380.jpg)
迷ったらコレ。
はじめて水彩絵の具をそろえる人に一番オススメできるメーカーです。
・本格的に始めたい人にオススメなメーカー
少し慣れてきたときに、新しく絵の具を買い足すのにオススメなメーカーはクサカベ。
クサカベの魅力は落ち着いた色合い。
中間色の色が多く、複雑な色味を絵に表現できます。
印象としてはすこし大人っぽい色合いになりますね。
色味が自然なので、風景や自然物の表現に向いている絵の具。
ワンランク上の絵を描くのにオススメできるメーカー。
透明水彩絵の具のメーカーの一覧と特徴
今回紹介するメーカーは以下の通りです。
・ホルベイン
・ウィンザー&ニュートン
・クサカベ
・シュミンケ
・ターレンス
・ターナー色彩
ホルベイン
絵の具の伸びがよく、オーソドックスな発色。
クセがなく、コスパも良いので初心者にオススメ。
大人向けの透明水彩絵の具の中では最も安い部類に入ります。
ですが、質が低いなんてことはなく、さすが大手の日本の画材メーカーといったところ。
初めて透明水彩絵の具を使う人はこれから購入しましょう!
僕も高校生の頃に初めて買った絵の具がこのホルベインのもので、今でも使っています。
画材店でも手に入りやすいのもメリット。
全108色で色数も多く、色選びに困らないです。
また、多くの教材、学校、技法書でこのホルベインが採用されています。
そのため、指定された色を買うときに、そのまま買えばいいのが便利。
なので水彩を学びたいときにはホルベインを選ぶの最適です。
24色5ml 5280円
今ならAmazonで3300円で購入ができます(2021年5月現在)
ホルベイン透明水彩絵の具の特徴について詳しくはこちら↓
ウィンザー&ニュートン
ウィンザーアンドニュートン透明水彩絵の具は黄色を中心とした暖色系が豊富。
おそらくどのメーカーよりも種類があるのではないでしょうか。
ほかのメーカーの絵の具を使っていても、黄色はここのものをそろえたいと思うほど。
絵の具の堅牢性が高く、また、カドミウムフリーの色も充実しています。
カドミウム系の金属アレルギーの人も安心して使えますね。
詳しい特徴についてはこちらで解説しています↓
クサカベ
クサカベの絵の具は発色が落ち着いています。
そのため、風景や果物、野菜など自然物を描くのにおすすめ。
絵の具の生っぽさが無い絵の具です。
クサカベの水彩絵の具は複合顔料の色が多いです。
複合顔料とは、顔料が複数混ぜられているということ。
絵の具になっている段階ですでに混色されているんです。
そのため、全体的に落ち着いた印象になっています。
特に茶色系統がきれいなので、自然物を描くときにおすすめ!
クサカベの透明水彩絵の具について詳しくはこちら↓
シュミンケホラダム
シュミンケは水彩絵の具の中でもかなり高価格帯です。
ほかの絵の具の3~4倍ぐらいします。
最大の特徴は水溶けの良さ。
にじむというより、広がるといった感じで、すぐに水全体に色が広がります。
これは絵の具の中に界面活性剤のオックスゴールが入っているためで、かなり美しい色面が得られます。
特に人物の肌のような繊細な色調のところに使うのがおすすめ。
価格的に水彩絵の具に慣れた上級者向けの絵の具になります。
詳しい特徴についてはこちら↓
ターレンス
ターレンスの水彩絵の具レンブラントは、色の発色がとても美しい絵の具です。
特に青系の色が鮮やかで、透明感がある色。
ほかの絵の具を使ていてもそろえたいですね。
また木箱に入ったシリーズもあり、見た目がとてもおしゃれなので、プレゼントにも最適。
詳しい特徴についてはこちら↓
ターナー色彩
ターナー色彩は18色でも2900円とかなりリーズナブル。
ほかのメーカーでは5000~7000円ほどします。
とはいえ、ターナー色彩はアクリル絵の具の大手のメーカー。
品質はある程度ありながらのこの価格設定になっているので、初めて水彩絵の具をそろえる人にオススメ
水彩画を始めるときに、必要な画材をそろえるのに結構お金がかかります。
筆や水彩紙などなど意外と高いです。(特に水彩紙)
なので、価格が安いのはかなりありがたいですね。
ターナーの透明水彩について詳しい特徴はこちら↓
パレットの購入も忘れずに!
透明水彩絵の具はチューブ入りのものは専用のパレットが必須です。
忘れずに一緒に購入しておきましょう。
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