受験する美大の選び方
今回は受験する美大の選び方について簡単に解説していきます。
正直なところ美大の選び方って最初はよくわからないことも多く、なんとなく決めてしまう人も結構います。
大抵は美術予備校の講師に相談すればいいのですが、そうできないひともいるのでこの記事を書きました。
ぜひ参考にしてみてください。
まずは学科を決めよう!
まず最初に決めなくてはいけないのが大学より志望学科です。
どの学科を学びたいかによってい大学の選び方が大きく変わってきます。
一般大学を受けるときのように違う学科を併願するのはやめておいた方がいいです。
理由は美大を受験は実技試験が設けられており、学科によって大まかに傾向が分かれいるため。
一般大学の受験であれば、学科が異なっても受験の無いようは現代文や数学などで共通する部分も多いです。
ですが美大は実技があり、その内容は学科ごとに異なります。
大体は学科ごとに共通なので、大学によっても傾向は多少違うものの、受験の効率の面からでも受験する学科は統一した方がいいです。
例えば油絵科ではデッサンと油彩、
デザイン学科ではデッサン、平面構成、立体構成
彫刻学科ではデザイン、塑像など。
将来的には一通りこなせることに越したことはありませんが、受験は期間が短いので自分の受ける学科に特化した勉強をした方がいいですね。
最初に学科を決めるのは難しいかもしれませんが、なんとなく好きかもぐらいでいいので決めておきましょう。
大学によって得意な学科も違っていたりするので、最初に学科を決めることは重要です。
将来就きたい職種に合わせて決めましょう!
学科や専攻の選び方は下記で詳しく解説しています↓
基本的には5藝大や5美大を目指す
まず美大には5藝大や(関東)5美大と呼ばれるものがあります。
知名度のある美大をまとめたもので、美大受験をするならこれらのどれかを目指すことになります。
将来的にデザイン職や美術関連の仕事に就きたい場合、地方のデザイン事務所とかではない限り、働いている人はこれらのどれかを卒業していることがほとんど。
(あくまで僕の体感ですが)
そのため、就職のためにも知名度のある美大を選ぶことは重要。
私立か公立か
次に私立が公立かですが、公立の美大はとりあえず受けたいところ。
有名なのは東京藝術大学です。
美大はとにかく学費が高いので、公立は受けるだけ得です、、!
私立美大の場合は年額150万円前後ですが、公立だと70万円前後と約半額以下に。
正直美大の学費自体かなりかかるので、公立に行きたい人は多くいます。
学費にどれくらい差があるかはこちらの記事で解説しています↓
学科ごとのおすすめ美大
学科ごとのおすすめ美大はこちらで簡単にまとめてみました、、!
基本的には東京藝大、多摩美術大学、武蔵野美術大学はマストで、それプラスでどこを受けるか考えていきます。
絵画系
絵画系は画風の幅が広いので、どの大学というよりはどの教授がいるかで選んだ方がいいです。
受験段階でこれを考えるのは難しいと思いますが、自分の好きな(表現したい)画風の方に教わると上手くいきやすいです。
各大学でどんな経歴でどんな作品を作っている教授がいるのかはチェックしておきましょう。
絵画系は具象なのか抽象なのか、コンセプチュアルなのかインスタレーションが得意なのか、教授によって大きく特性が変わります。
工芸
工芸は東京藝術大学や工芸自体が盛んな東北、京都あたりの美大では伝統工芸寄りの技術的な工芸を学ぶことができます。
逆に武蔵美や多摩美だと割とアートよりな工芸の感じ(表現寄りな)が主流ですね。
金沢美術工芸大学や京都市立芸術大学などは工芸の産地というのもあって、染織や漆など工芸が強いですね。
デザイン
デザインはプロダクトやWEB系、グラフィックなど分野が幅広いです。
そのため、デザインの中でも具体的にどんなデザインをしたいのかを決めて、それに合った大学を選んであげる必要があります。
はっきりとプロダクトのデザインがしたい!と決まっているのであれば、プロダクトデザイン学科のような専門が分かれている大学に進むのがいいですし、
逆にどんなデザインがやりたいかは決まっていないけど、とりあえずデザインがしたいという人であれば東京藝大のデザイン学科のように最初からはっきりと分かれていないところや、私立美大の基礎デザイン学科を選ぶ必要があります。
補足 併願はしたほうがいい?
基本的には美大は併願した方がいいです。
理由は2つあって、多浪をあまりおすすめしないのと、実技試験の練習ができる点です。
美大受験でたまにいるのですが、ハイクラスな美大を目指しすぎて何年も多浪したのちに、結局美大受験自体を諦めてしまう人がいます。
嘘みたいに聞こえるかもしれませんが、実際にこのような人はいて、僕としてはとてももったいないと思っています。
なので、滑り止めとして他の美大を受けておきましょう。
また、美大受験は実技試験があります。
これは予備校で普段描く時とはプレッシャーが段違いなので、練習を兼ねる意味で併願をおすすめします。
ペース配分を掴んだり、リラックスできるようになりますね。
背水の陣で1本しか受けないのはおすすめしません。
補足 家から近い美大を選んだ方がいい?
美大は東京に集中しており、他県ではかなり数が少ないです。
そのため、地方に住んでいる人は近場の美大で探すとかなり選択肢が狭まってしまいます。
なので家から近いかどうかははじめから考えない方がいいですね。
レベルの高い美大は圧倒的に東京にあるので、そこを受けましょう。
その場合は一人暮らしになりますが、各美大で家賃補助の制度もあったりするのでそれを利用しましょう。
美術館やギャラリー、美術・デザインの就職先は東京がやはり多いです。
なので、選べるなら東京の美大を僕はおすすめしています。
補足 大学の編入や転科について
大学は編入や転科の制度があります。
編入は大学3年次から別の大学に移ること。
転科は同じ大学で別の学科や専攻に移ることです。
美大に入ってから自分のやりたい学科でなかった時に、使える制度になっています。
これはごく少数ですがたまに使う人が多いですね。
便利な制度ではありますが、デメリットも多いです。
大学の実習のカリキュラムは基本的に4年間通しで行うことが前提になっているので、別の大学に移ると、前の大学で行ったことと内容が重複したり逆に抜けてしまったりすることが出てきます。
また、前の大学よりランクの高いところに編入したりすると授業についていけなくて浮いたりしている人を僕の周りではよく見かけました。
なのでできれば編入や転科はしないのがベストですが、自分のやりたいことが変わった場合は選択肢の一つとして考えておきましょう。
美大受験に役立つ記事を紹介しています。
最後に、このブログでは美大受験に役立つ記事を多数執筆しています。
僕自身の体験談をもとに、おすすめの画材の選び方から大学の選び方まで多くの記事があります。
美大にどうしても合格したい人には必見なので、ぜひ参考にしてみてください。
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