油絵科の受験に必要な画材
今回は油絵科の受験に必要な画材についてまとめてみました。
これから美大受験を目指す人は是非参考にしてみてください。
僕自身、美大受験を経験しているので、参考になる部分は多いと思います。
油絵科の受験に必要な画材
油絵科の受験はデッサンと油絵の2つの実技があります。
画材はすべて持ち込みのため、画材選びも重要。
質の悪いものだと、作品のクオリティも低く見えるので損。
少しでもよく見せるために、自分に合った質のいいものを選ぶことが大切です。
デッサンの道具
デッサンに必要な画材が下記の通りです。
鉛筆と木炭の2つのパターンがあるので、両方揃えましょう。
デッサン
・鉛筆
・木炭
・木製パネル
・練りケシ
・デスケール
・画用紙
・水張り道具一式
鉛筆
鉛筆は幅広い硬度を持っておくと良いです。
油絵科の場合は絵のマチエールを大切にするので、より硬度の幅が必要。
6H~8Bぐらいまでそろえると良いですね。
柔らかい鉛筆は均一な色面を作るときに必要。
カッターで粉にしてからティッシュで伸ばして使います。
おすすめのメーカーはこちら↓
下記の通りで使い分けるのをおすすめしています。
・三菱ハイユニ 三菱鉛筆
2B以上の柔らかい鉛筆の黒の色がきれい。
・マルモグラフ ステッドラー
HB以上の硬い鉛筆の色がきれい。芯が硬めでハッチングにも最適
・ホクサイン クツワ
細くて濃い線を引くときに便利。芯が折れにくい
鉛筆はどれも同じに見えますが、実際に使うとメーカーごとの違いがはっきりしています。
鉛筆デッサンでは質の違いが顕著に出やすいので、鉛筆は各メーカーのものを揃えると良いです。
ハイユニ
ステッドラー
ホクサイン
デッサンの道具については長くなるのでこちらでまとめました。
油絵科のデッサンの試験は木炭の場合もあるので、こちらも併せて用意しましょう。
油絵の道具
油絵
・油絵具
・各種オイル
・パレット
・筆
・キャンバス
・筆洗液
・筆洗器
・油絵具
美大受験で使う油絵具は最初のうちはターレンスのヴァンゴッホや、ホルベインのアーティストシリーズが安くて使いやすいです。
絵を始めたての時は絵の具の質よりも量が大切で、絵の具をケチることの無いように使えるものを選びましょう。
絵の具は余裕をもってパレットに絵の具を出すことが大切。
少ししか絵の具を出していないと絵の迫力も小さく見えます。
油絵に慣れてきた段階で、必要に合わせて高価なターレンスのレンブラントなどを買うのがおすすめ。
レンブラントは発色が良く、これで描くとほかの絵と比較して色が鮮やかで目立つようになるので受験にも有利。
画材の差で作品のクオリティは変わってきます。
美大の合格のためには質のいいものを使って合格の可能性を少しでも上げたいところ。
ほかの油絵具のメーカーについてはこちらでまとめています↓
・各種オイル
油絵のオイルは通常のとき油に加え、美大受験の場合は速乾性のオイルが必須。
油絵具は通常、乾燥が1か月ほどかかりますが受験では1日~2日で作品を仕上げるので、すぐに乾かす必要があります。
そのため、速乾性のオイルを混ぜて短時間で乾かし、すぐに重ね塗りができるようにします。
油絵は本来は時間をかけて描くことが多いですが、受験は短時間なのでそれに適した描き方になります。
下記のシッカチフは絵の具に対して15%まで加えて使うことができる乾燥促進剤。
自分で乾燥時間を調整できる点で優秀です。
こちらはすでに乾燥促進剤が調合されているクイックドライングメディウム。
調合がいらないので、手間が少なくておすすめ。
・キャンバス
キャンバスは自分で張るためのものを購入します。
美大受験では2日で1作品のペースで作品を制作するので、費用を押えるため。
油絵科の人はキャンバスをきれいに張れるかが最初の難関。
角がよれたりせずに、太鼓のようにピンと張れることが重要。
張り方についてはこちらで解説しています↓
美大受験で使われるキャンバスはF15サイズが多いので、F15の木枠(3セットぐらい)とキャンバスロール、張り器、ガンタッカーを購入しましょう。
キャンバスロールは生地の質にいくつか種類がありますが、受験では麻100%を使う機会が多いです。
飛び道具について
美大受験でよく言われるのが飛び道具です。
飛び道具とは、試験の規定の画材以外を持ち込んでこっそり使うこと。
例えば油絵具に砂などを混ぜて特殊なマチエールを作ったり、オイルパステルを併用したりなど。
試験で見つかると没収され、悪質だと不合格扱いになります。
作品の制作の姿勢としては、表現の幅を広げるためにいろんな画材を使うことはいいことですが、
僕は試験ではやめた方がいいと思っています。
飛び道具があることで、それに頼ってしまうため。
飛び道具に頼らない方が作品の質は高くなると思います。
飛び道具を研究するよりも、試験で使う油絵具や鉛筆などの画材のメーカーごとの違いや、オイルの使い方を研究するところから始めましょう。
このブログではそれぞれの違いについてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
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